李揚中国社会科学院副院長の見方では、「経済構造の調整は中国経済の長期間にわたる重要な問題で、経済構造を調整するには、投資構造の最適化から着手しなければならない」。
「中期的に見ると、消費と輸出は依然として大幅回復が難しい。低消費の背景にあるのは住民所得の低成長で、これは国内経済の第一次配分を変える必要がある。しかしそれは口で言うほど簡単なことではない。グローバル経済は明らかな回復軌道には乗っておらず、輸出は数年前の高成長が再現されることはありえない。経済成長は依然投資が頼りになるだろう。経済構造調整の任務は投資構造の調整から着手しなければならない」。
いかに投資構造を最適化するかについて、李揚氏は次のように語った。
第一に、投資は雇用創出を最も重要な任務とすること。現在は基本的に鉄道、道路、空港などのインフラ分野に投資されているが、この分野は雇用に限りがある。現在、中国は多くの経済データが好調だが、雇用のデータは依然として楽観的なものではない。本当に雇用創出を最重要任務とするには、刻苦を重ね、中小企業に投資し、草の根への投資を行わなければならない。
第二に、投資は産業と地域構造の調整に役立つこと。中国の地域ごとの発展状況を考慮に入れなければならない。総体的な工業化が完成した地域もあれば、工業化の初期にある地域もあるからである。また、中部の台頭、東北の振興、西部の開発などの地域戦略を充実化させなければならない。
第三に、投資主体の構造を完備させること。政府投資だけを主としてはならず、民間投資と社会投資に転じなければならない。
第四に、資金調達構造を調整すること。資金の直接調達の発展を支持するすべての措置、債務性資金を株式資金に転換する措置は支持されるべきである。
「北京週報日本語版」2009年11月10日 |