2001年に寧夏回族自治区重点風砂区生態環境総合保護プロジェクトが始まって以来、日本の国際協力銀行(JBIC)からの円借款は計79億7700万円に達し、造林、植栽などの生態保護プロジェクト面積は5万ヘクタール以上となり、プロジェクト地域内で8万ヘクタール以上の耕作地が保護され、80万人以上の居住環境が明らかに改善された。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
同自治区財政庁の王和山・庁長によると、寧夏重点風砂区生態環境総合保護プロジェクトは、自治区中北部地域の12市・県、および農業が盛んな国営農場6カ所、35の郷・鎮を網羅している。これらの地域のほとんどの土地は砂漠に囲まれており、風が強く砂嵐が多く、植物はまばらで、土地の砂漠化現象が深刻であり、生態環境は劣悪で、農牧業生産に影響を与えてきた。これに対し、寧夏回族自治区はJBICからの円借款を求め、これらの地域において総合的な保護対策を行ってきた。
王庁長によると、同プロジェクトの開始以来、寧夏回族自治区は生態効果と経済効果の両立を堅持、地域の実情にあった合理的な計画で、節水技術と砂漠地域産業の顕著な発展を実現、各方面の積極性を調和し、とりわけ農民の積極性を充分に引き出すことに成功した。
プロジェクト対象である同自治区内の賀蘭山東側山麓に位置する黄羊灘農場では、広大な敷地に十数台の大型スプリンクラーが、ブロッコリーやスイカズラが延々と栽培された畑を灌漑しており、農作物や漢方薬材料、飼料が元気いっぱいに実っている。「生態経済林と砂漠地帯での漢方薬材料の植栽が現地に明らかな経済効果をもたらし、農場従業員1人あたりの年間平均増収額は500元以上です」と黄羊灘農場の李福・場長は語る。
円借款砂漠化防止プロジェクトの管理経験は国内外専門家から高い評価を得ており、JBICは寧夏でのプロジェクト管理手法を「寧夏モデル」として、他の国家・地域に対する円借款プロジェクトに活用したいとしている。
「人民網日本語版」2009年7月2日 |