2月2日は13回目の「世界湿地の日」。国家林業局の賈治邦局長はこのほど記者のインタビューを受けた際、中国は2010年までに50%の天然湿地と70%の重要な湿地を効果的に保護するとともに、合理的な構造と適正な機能を具えた湿地保全システムを構築し、湿地面積の減少と機能退化の局面を次第に是正するよう努める、との姿勢を示した。
杭州の西渓湿地 |
賈治邦局長によると、近年、中国は湿地保全をいっそう重要視してきて、昨年には新たな成果をあげた。「全国湿地資源調査技術規程」がすでに専門家の論証をパスし、国際的に重要な湿地のモニタリング技術規程もすでに制定した上で試行され始めた。「全国湿地保全プロジェクト実施プラン」が実施されて2年間で、国家林業局と関係部門が湿地プロジェクト約200件を審査・認可し、「青海三江源自然保護区生態保全・建設の総体プラン」などの計画が順調に実施され、国民の湿地保全意識が明らかに向上した。
第10回「ラムサール条約」締約国会議で、中国は条約常務理事国に再任した。また、湿地保全が「中米間のエネルギーと環境に関する十年協力」の分野に盛り込まれたほか、オーストラリア、ドイツなどの国と湿地保全の面で協力関係を結んだ。
「地球の腎臓」と称されている湿地は、巨大な生態系機能を具え、地球の生態系のバランスを保つのに重要な役割を持っている。
統計によると、中国の湿地は全国の利用可能な淡水資源総量の96%を占める2兆7000億トンの淡水を支え、旱害と水害の予防や水質の浄化などに重要な働きを果たしている。湿地は「生物遺伝子バンク」として生物多様性を孕み、維持する働きを持ち、人間に水稲や水産物、湿地植物などの物質を提供してくれるものだ。
大慶湿地 |
そのほか、湿地はまた重要な炭素貯蔵庫でもあり、地球上で湿地に埋蔵されている炭素は約700億トンで陸地生態系の35%を占め、地球の温暖化を緩和する面で極めて重要な役割を果たしている。
賈治邦局長は「数年にわたる努力を経て、昨年、中国では国際的に重要な湿地に関する条約の指定湿地に登録した湿地が6カ所増え、湿地総数は36カ所に達している。また、20の国家湿地公園を新しくつくり、総数は38に増えた。全国の湿地自然保全区の数は約550カ所に達している」と語った。
「北京週報日本語版」2009年2月3日 |