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乳児用粉ミルク事件 メーカー側の賠償責任に対する客観的評価

  

  被害者や世間が関心を持つ乳児用粉ミルク事件におけるメーカー側の賠償責任に関する問題について、中国人民大学法学院商法研究所の劉俊海所長に聞いてみた。

  劉所長:法的には「責任ある者が責任を取る」という原則に照らし、責任の主体である22のメーカーが相応の賠償責任を取らなければならない。一般的にこういった賠償責任を具体的に実行するには往々にして複雑な法的プロセスを踏む必要がある。現在、この22メーカーは自主的な賠償の意向を示しており、客観的に評価すると、ある程度はメーカー側の誠意と良識が認められる。このため手続きの簡素化やコストダウンに有利となり、多くの被害者にとっても相応の権利を実現するひとつの選択肢となる。

  この賠償方案は法的に根拠があり実現可能なものだ。メーカー側が自主的な態度を示しているため、被害者は繁雑な訴訟過程を経る必要がなく、立証が難しい不確定な訴訟リスクを負うのを避けることもできる。高額な訴訟コストもかからず、効率的に合法的な権利を実現するのにプラスとなる。さらにメーカー側の態度は、消費者と経営者にとって相互に有利となる調和の取れた消費環境を作り出すことになる。

  賠償方案を見てみると、メーカー側は被害者の医療費を負担するだけでなく、被害者の受けた人身損害に対しても1回限りの賠償を支払い、医療賠償基金を設立して今後の後遺症にかかる治療費を解決する計画も立てている。この方案は比較的フェアかつ合理的で、周到なものだといえるだろう。

  記者が関係者から得た情報によると、すでに賠償金を受けた地域では、大多数の被害者がこの賠償方案を受け入れているという。

  「人民網日本語版」2009年1月07日

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