石油で名高い新疆ウイグル自治区のクラマイ市は、水の値段が石油より高く、「ゴミ処理は風に吹き飛ばされるのを待ち、汚水は蒸発するのを待つ」ような鉱区型の都市だった。だが、30年にわたる改革・開放を経て、07年末現在、緑化率は38.7%に達し、大気の質が1、2級に達した日数は99%以上を維持するなど、大きな発展を遂げるとともに、「中国ハビタットモデル賞」「国家衛生都市」「国家環境模範都市」「国家園林都市」などの称号を獲得した。
同市の298万ヘクタールにのぼるエコ農業の開発は目鼻がつき、149万ヘクタールの帯状の造林が茂る森林になっている。農業と林業の発展は、砂漠化の進行を食い止めただけでなく、水分を蓄積し、気候を調節する役割も果たした。クラマイ市の年間降雨量は過去の100ミリ足らずから170ミリに上がり、年間蒸発量は約3000ミリから1800ミリに下がった。
また、交通が便利なことから、クラマイ市特有の石油工業観光や「魔物都市」ヤタン(雅丹)の地形観光、農業観光(農産物摘み取り)などが盛んになってきて、内外の多くの観光客を引き付けている。
クラマイ市の九竜潭景勝区(08年9月23日撮影)
アイクラ貯水池(資料写真)
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