米国発の金融危機がもたらしたさまざまなマイナス要因に、中国はどのように対応したらよいだろうか。ある専門家の意見によると、国民経済の安定的成長を保証するために、中国政府は効果的な手段を取って内需拡大をはかり、消費と投資を一層伸ばすことによって輸出減少リスクに対応することが可能だという。
中国社会科学院(社会科学アカデミー)世界経済・政治研究所の余永定所長によると、中国は短期的には、米ドル資産の保有量を減らして米ドルの下落や米ドル資産の違約率の上昇といったリスクを回避することはできない。このため保有する米ドル資産の評価額低下とのリスクが発生する可能性がある。世界規模の投資銀行であるバークレイ・キャピタルズ中国研究部門の彭文生主管は「中国政府はインフラ投資を拡大し、農業や農村地域への支援を強化すると同時に、財政投資を増やし、社会保障システムの一層の改善に努めて、投資と消費の伸びを確保するべきだ」と述べる。
「人民網日本語版」2008年10月13日 |