外交の大舞台、多国間・2国間協議が続々
人民大会堂はここ数日、世界で最も多忙なトップ活動の舞台となった。
ASEM首脳会合のような大規模な国際活動のほかに、東南アジア諸国連合(ASEAM)と中日韓首脳の朝食会のような中規模な国際活動もあった。中国首脳と外国首脳との40回以上の2国間会談のほかに、外国首脳間でも長時間や短時間の2国間会談が若干行われた。
会議の期間、人民大会堂は多くの外国首脳による中国への国賓訪問や公式訪問の目撃者となり、中国とデンマークによる包括的な戦略的パートナーシップの樹立の目撃者となり、中国とシンガポールによる自由貿易協定の締結の目撃者となり、中日平和友好条約締結30周年祝賀活動の目撃者となり、中国首脳とドイツ人企業家による親密な相互連携の目撃者となった。
意思の疎通、理解の増進、立場の調整。国際的な舞台で「1分1秒を争って」2国間会合が行われた。記者は、会議の合間に多くの首脳が、機会を捉えて他国の首脳と直接対話するのを目にした。
第2回全体会合の前には、オーストリアの首相が日本の首相を誘って記念撮影し、会場の一角で話し合いを始めた。温家宝総理は両首脳の気持ちに十分に配慮し、席に着いたまま2分近く静かに待ち、両首脳が話し終えるのを待って、開会を宣言した。
会合ではどの首脳も見解を発表し、「最重要議題」とされる世界的な金融危機に止まらず、食糧安保、災害協力、持続可能な発展、気候変動、異なる文明間の対話などにも話が及んだ。先進・新興経済国の経済成長に止まらず、アフリカの最貧困地区の発展問題などにも注意が払われた。各国首脳から、建設的で展望性ある意見や提案が数多く提出されたことは、対話と協力を模索し、共に試練を迎え撃ち、発展を図ろうとのアジア・欧州各国の強い意欲の反映だ。
中国の役割に幅広い称賛の声
スポットライトの下で、中国が取り仕切ったASEM第7回首脳会合はことのほか注目を浴び、世界に中国式の結束を伝えるとともに、差異を乗り越え、協力の大計を共に図るようアジア・欧州各国を促した。中国は議長国として、各国や海外の報道陣の幅広い称賛に浴した。
「ASEM首脳会合の開催成功によって、北京五輪の開催に成功した中国は、再び世界から尊敬を勝ち取り、再び世界に中国の活力を示した」と、欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は中国の指導者に本心から述べた。
6月に中国で行われたASEM高官会合にも出席したルーマニアのロアン・ドンカ無任所大使は、自らが証人となった合意文書3本の起草・討議・修正・採択の全過程を記者に語った。合意文書の作成過程では、さまざまな問題で各国間に隔たりがあったが、最終的にこれらは克服され、合意文書は各国の関心と共通認識を十分に反映したものとなった。中国はこの過程で非常に重要な調整者の役割を発揮し、合意文書の最終的な成立に抜きん出た貢献を果たした。
在中国インド大使館の三等秘書官サディス・セマン氏は「中国は素晴らしい五輪を開催したばかりなので、ASEM首脳会合をうまく取り仕切る能力も必ずあるとわたしたちは開催前から信じていた。わたしたちの予想が完全に正しかったことは、事実によって証明された。首脳会合も同様に非常に素晴らしく運営された」と述べた。
AP通信のアンドリュー・デランク氏は「ASEM首脳会合の議長国として、中国はメディアサービス面で世界水準に達した。『非常にプロフェッショナル』と形容していいだろう」と述べた。
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