標高 地形は南北に走る形で、普通の標高は1100㍍~2000㍍、最高標高は3556㍍。
自然資源 寧夏回族自治区は農業生産に適する荒れ地が71万1533余㌶もあり、全国の農業に適した荒れ地が66万6667㌶を上回る八つの省・自治区の一つに組み入れられている。開発・利用可能な草地は300万㌶に達し、全国の十大放牧地の一つで、黄河の水を利用した灌漑区は衛寧平原とともに37万3333㌶に達し、中国の西北地区の四大自然灌漑区の一つ。 黄河から灌漑区までの水の流量は年平均325億立方㍍、国の寧夏に配分した利用可能な灌漑水資源は40億立方㍍。 豊富な土地資源、完備した灌漑施設および十分な日照条件は、現在の農業の優位のための確固とした基礎となっている。灌漑区の生産水準はかなり高く、いろいろな農作物と野菜、果物の栽培に適し、スイカ、リンゴ、ブドウの糖分含有量は中国中央部の中原地区より15-20%高い。稲の一毛作単位面積収量は700㌔に達し、西北地区でトップを占め、全国の12の商品食糧生産基地の一つで、国の「二高一優」(高収穫、高効率、優良品質)という農業モデル区の建設に力を入れている。農業に占める牧畜業生産の比率は29%。水域面積は8万2000㌶に達し、水産養殖可能な水面は1万㌶に達する。ソウギョ、レンギョ、フナ、コイとエビ、シナモクズガニなどの養殖を主とする水産業の発展の潜在力は非常に大きい。ここ数年来、寧夏回族自治区の漁業は急速な発展をとげ、一人当たりの水産物の水揚げ高は西北地区でトップとなっている。すでに中国西北地区の万里の長城沿い地帯の重要な水産物生産基地になっている。
寧夏回族自治区で確認済みの鉱物資源は50余種もある。一人当たりの自然資源の潜在価値は全国平均値の163.5%を占め、全国で第5位となっている。非金属鉱物資源に恵まれ、主に石炭、石膏、石油、天然ガス、陶土、石英砂岩、重晶石などがある。石炭の埋蔵量は大きく、品種も多く、現在すでにかなりの生産規模を形成している。石膏の確認済み埋蔵量は45億㌧以上で全国のトップであり、一級品が埋蔵量の半分以上を占める。同心県賀家口子の大規模な鉱床の石膏層は20層以上に達し、厚さは約100㍍、埋蔵量は20㌧に達し、中国でまれに見る大規模な石膏鉱床である。石油、天然ガスもかなりの埋蔵量があり、石油・天然ガスを原料とする大規模な化学工業を発展させる素晴らしい条件を備えている。石英砂岩(二酸化ケイ素)の確認済み埋蔵量は1700万㌧以上に達している。そのほか、リン、火打ち石、金、銅、鉄などの鉱物と賀蘭石などがある。
環境の状況と抱える問題 寧夏回族自治区の北部はテングリ、モーウスウ、ウランブの三大砂漠に囲まれ、土地の砂漠化が深刻である。南部の山岳地帯では谷間があちこちに見られ、水土流失がひどいが、寧夏回族自治区は長期にわたって自然環境改造の面で世界の注目を集める成果を収めている。最新の調査によると、全自治区の砂漠化した土地の面積はすでに70年代の1万6500平方㌔から1万2600平方㌔に減り、23.6%下がり、中国で最初に砂漠化土地面積の減少を実現した自治区となった。
現在、自治区の林地面積はすでに約40万㌶に増え、材木の蓄積量は674万立方㍍達し、森林カバー率は50年代の1.3%から現在の6.4%に上昇した。テングリ砂漠の縁にある中衛営林場(防風、防砂を目的とする造林)で、40数年来「碁盤式の草栽培のやり方」などのさまざまな防風、防砂のための効果的措置をとって、砂漠化した土地の減少、耕地面積の増加という奇跡をつくり、中国最初の砂漠を通り抜ける包頭=蘭州鉄道が40年余りにわたって無運休営業を確保し、国連から環境保全「世界ベスト500」の称号を授与された。
自然生態環境を整備すると同時に、寧夏回族自治区は工業汚染予防対策と都市環境の質の面でも著しい成果をあげた。1991年から1996年までの全自治区の工業の伸び率は年平均11.4%に達したが、全区の環境の質は同じのレベルを保った。全区の工業廃水処理率と煙塵除去率はそれぞれ1991年の38%と86%から現在の76.7%と90%に上昇した。
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