清水由実
寧夏回族自治区は今年10月に自治区成立50周年を迎える。その寧夏回族自治区の区都・銀川市に日本の独資企業が進出していることは意外と知られていない。その企業は「小巨人機床有限公司(LG Mazak)」。
6月21日、同社の松宮文昭常務副総経理および総経理弁公室の姚益主任に話を聞いた。
銀川市ハイテク開発区への第1号進出企業となった敷地面積1万2000平方メートルの「小巨人機床有限公司」工場
少人数で大きな利益
「小巨人」は、愛知県に本社を置くヤマザキマザック株式会社が投資して設立した工作機械メーカー。ヤマザキマザック社は1919年に山崎鉄工所としてスタート、1931年から工作機械の製造を始め、1974年に日本メーカーとして初めて米国での生産を始めて以降、今では中国を含めイギリス、シンガポールなど世界8カ所に生産拠点を置き、ドイツ、イタリア、フランス、韓国、インドなど世界各国に79カ所のテクノロジーセンターやテクニカルセンターを設けている。
姚益主任によると、現在、NC(コンピュータ制御)付き工作機械(マザーマシン)を年間2000台生産する同社の従業員は約500人。この人数で年間売上11億元を稼ぎ出している。1人当たり年間約200万元を創出していることになる。「小巨人」の社名は、こうした少数精鋭で巨額の利益を生み出すことから名付けられたという。
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