王副院長は記者会見で、五輪は中国の発展にチャンスをもたらしたと同時に、経済発展への課題ももたらしたと指摘し、次のように述べた。
グローバル経済環境の大きな変化、経済成長を牽引する要因としての外需の力の弱まり、中国経済の周期的減速などに伴い、中国の経済情勢に対する国内・海外の両面からの不確定要因が増大した。経済の持続的急成長は周期的な調整と経済モデル転換による圧力に直面すると同時に、今後は「ポスト五輪効果」の影響もある程度受けることが予想される。このため、経済発展に対する五輪のプラス影響を積極的に拡大するとともに、生じる可能性のあるさまざまなマイナス影響に効果的に対応していくことが必要になる。
王副院長によると、株式市場と北京五輪との関連性は高くなく、市場の発展はやはり中国経済の基本的側面によって決まるものだ。現在の状況をみると、中国経済は引き続き安定的かつ急速な発展ぶりを保っている。まもなく半期報告が相次いで発表される見込みで、多くの上場会社は業績が安定的な伸びを維持しているとみられる。また一連の経済調整により、株式市場の株価収益率(PER)が大幅に低下した。そこで個人的にも、一連の株式は評価額が下がる可能性があると考える。国内の消費者物価指数(CPI)の低下、国際原油価格の下落、投資家の信頼感の高まりなどによって、株式市場はいずれ低迷から脱し、合理的な価格帯に近づくことになると思われる。
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