＜科学技術産業＞「科学技術の五輪」が北京五輪の三大理念の一つだ。科学技術の役割と五輪の開催とを明確に関連付けたのは、五輪の歴史の中で今回が初めてとなる。

「科学技術の五輪」には、最先端の科学技術を利用して五輪をバックアップし、五輪の科学技術ニーズに対応するという重要な意味合いがある。通信や電子情報などの分野だけでなく、建築、クリーンエネルギー自動車などの分野でも、北京五輪は新興の科学技術に産業化の大きな可能性を提供する。

＜スポーツ産業＞五輪開催が近づくにつれて、国民のスポーツに対する関心は空前の高まりをみせている。これと対応して五輪はスポーツ産業の発展を導き、相当の社会的効果と経済効果をもたらすものと予想される。スポーツ産業の発展効果は多くの関連産業に波及しており、たとえば第二次産業の一連の関連産業や、第三次産業の多くの業界などで、産業構造全体の調整が促進されている。スポーツ産業の潜在的ニーズは非常に大きく、五輪経済の促進作用を受けて、相当規模のスポーツサービス市場が形成されている。スポーツジム業、スポーツ興業、スポーツ技術養成業などを扱う企業や機関は2万カ所を超え、総投資額は2千億元を上回り、年間売上高は600億元を超える。スポーツ産業の生産額は急速に増加している。

＜電気通信業＞五輪は開催国に、特に開催都市に電気通信方面で一流の設備というハードと高品質のサービスというソフトを提供することを求める。五輪は通信産業のグレードアップを促進し、五輪に携わる政府関係者やスタッフは開催期間に携帯電話のトランシーバー機能を体験し、五輪速報や五輪ワンセグ放送を目にし、五輪映像のリクエスト放送やマルチメディア「彩鈴」（呼び出し音楽）、ワイヤレスブロードバンド接続といった特色あるサービスを楽しむことができる。五輪が近づくにつれ、通信産業のグレードアップが推進され、産業全体の固定資産投資と売上高が2007年より目立って上昇することが予測される。電気通信業界の再編もパワーを注入する「強壮剤」になるとみられる。（編集KS）

「人民網日本語版」2008年6月11日