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中日関係の30年  
中日が平和で繁栄する未来を共に創造するために引き続き微力を尽くしたい

 

フォーラムにおける世界知識出版社の高樹茂社長の講演

本年は中日平和友好条約締結30周年にあたります。この前、胡錦濤主席が日本を訪問し、「暖春の旅」と名付けられました。

中国の楊潔篪外相は、胡錦濤主席の「暖春の旅」の成果について、以下のようにまとめています。中日両国関係発展の青写真が描かれました。経済や貿易分野の互恵協力を深め、中日関係発展の物質的な基礎を強めました。国民間の友情を増進させるため、今後人的往来を強化し、中日友好の社会的基礎を強固なものにしました。地域や国際問題における共通認識を拡大しました。

ご存知のように、中日平和友好条約締結30年来、中日双方が共に努力した元で、中日両国は各分野での交流と協力において実り多い成果をあげ、両国民に確実な利益をもたらし、アジアと世界の平和、安定、繁栄にも重要な貢献を果たしてきています。

中国と日本は、アジアで最も重要な二ヶ国であり、アジアで最大の二つの経済実体でもあります。よって、中日両国は善隣友好関係を発展させるのは、両国民の共通の願いに合致するのみならず、両国のグローバル戦略利益の必要性からでもあります。中日関係の動向は、すでにアジア太平洋地域全体ないし世界の平和、安定と発展を維持するための不可欠な重要な要因となっています。

現在、中日両国は多分野で対話を開催しており、中日両国艦艇の相互訪問は戦後初めてのことであります。東中国海に関する中日間の協議は進展しています。また、中日青少年の交流も政府レベルで推し進めており、数多くの両国の高校生は相手国でホームステイを体験し、一般の国民の考え方や生活を知ることができました。私は10年前経験したことを思い出しました。それは1998年のことでありましたが、私は中国百名青年訪日代表団の一人として日本で一生忘れられない日々を送りました。特に金沢にある荒木氏の家でホームステイを体験し、中国に対する日本国民の友情を深く感じました。今年の汶川地震への救援活動で、日本国民は人道主義の精神を発揮し、積極的に災害救助の作業に参与し、中国人民から賞賛を受けました。

よって、中日双方が落ち着いて冷静で、長期的且つ戦略的目で中日の関係を観察し、矛盾を引き続き解決し、共同利益を共に拡大するよう、私は希望しています。こうして、平和共存、世代友好、互恵協力、共同発展を実現させることができます。

世界知識出版社は、中華人民共和国外交部管轄下の出版機構であり、中国国民に世界各国の政治、経済と人民の生活ぶりを紹介し、中外国民の相互理解と交流を促進するという使命を果たします。当社は日本に関する多くの書籍を出版し、中国の作者が書いたものもあれば、日本の作者が書いたものもあります。特に言うべきことは、この前中川秀直内閣前官房長官、自民党の元幹事長が御著書の『上げ潮の時代.』の出版を当社に任せたことであります。これは中日両国の友情を示しているし、当社に対する中川先生の信頼をも示しています。

当社で最も影響のある雑誌の『世界知識』には、隣国である日本の政治、経済と文化歴史に関する文章も相当な部分を占めています。今年の5月、胡錦濤主席日本訪問中、当誌の記者が中曽根康弘前首相をインタビューしました。この前、当誌は、温家宝首相の訪日、安倍前首相と福田首相の訪中について、特別報道しました。近年来、『世界知識』も日本問題と中日関係に関する多くの文章と特集号を発表し、日本と中日関係を理性的に認識するように読者を導きました。今年中国四川省で起きた強い地震に対し、日本救援隊が震災地に赴き救援作業を展開しました。当誌は同行した外交部のスタッフをインタビューしてその救援振りを報道し、多くの人々を感動させました。

外交官として、また、出版社の社長として、私は、中日両国が手を携えて平和で繁栄する未来を共に創造することをお祈りし、また、この目標の実現のために微力を尽くしたいと存じております。

「北京週報日本語版」 2008年8月

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