中国政府はここ数年、責任を担う発展途上国家として、以下の国情に見合った一連の政策・措置を講じ、気候変動進行の減速に積極的に貢献してきた。
▽経済構造の調整、技術進歩の加速、エネルギー利用効率の向上
中国は1991年から2005年まで、年平均5.6%のエネルギー消費成長率によって、年平均10.2%という国民経済成長率を支えてきた。1990年に2.68トン標準石炭だった1万元あたりのGDPエネルギー消耗は、2005年には1.43トン標準石炭まで減少、減少率は年平均4.1%。
▽低炭素エネルギーと再生可能エネルギーの発展、エネルギー構造の改善
中国の第一次エネルギー(石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料および水力、原子力、地熱・薪炭など主に未加工の状態で供給されるエネルギー)消費において、石炭の占める割合は1990年の76.2%から2005年には68.9%まで低下した。中国の再生可能エネルギー利用量は2005年に1億6600万トン標準石炭に達し、エネルギー消費量全体の約7.5%を占め、これは3億8千万トンの二酸化炭素(CO2)削減に相当する。
▽植樹造林の推進、生態建設・保護の強化
第6回全国森林資源精査によると、中国の人工林保存面積は5400万ヘクタール、蓄積量は15億500万立方メートルにそれぞれ達し、人工林面積は世界トップに立った。1990年初めに13.92%だった森林被覆比率は、2005年には18.21%に増加した。専門家の推計によると、1980年から2005年までの中国の造林活動によるCO2吸収量は累計約30億6千万トン。
▽計画生育の実施、効果的な人口増加抑制
中国はすでに世界の低出産率国の仲間に入っている。計画生育政策によって、2005年までに約3億人の人口縮減を達成した。これは、国際エネルギー機関(IEA)統計による世界1人当たり排出量に基づく計算で、2005年の1年間だけで約13億トンのCO2排出量削減に相当する。
▽気候変動対策関連法律、法規、政策措施の制定の強化
中国政府は、ここ数年に生じた新しい問題に対して、科学的発展観と調和のとれた社会の構築という重大戦略構想の確立を打ち出し、資源節約型・環境友好型社会の建設を加速させ、一連の気候変動対策関連政策措置の制定に一層力を入れてきた。
中国の温室効果ガス排出量は歴史的に見て極めて低く、一人当たり平均排出量も世界平均レベルより低い。IEA統計データによると、中国の2004年化石燃料利用による1人当たりCO2 排出量は3.65トンと、世界平均レベルの87%、経済協力開発機構(OECD)国家の33%に相当する。(データ出典:「中国の気候変動対策国家方案」)
「人民網日本語版」2008年7月11日 |