交通運輸部はこのほど、被災地における道路復旧の初期計画を発表した。同計画では、8年間かけて被災地道路の技術・サービスの全面復旧とレベルアップに尽力すると同時に、被災地道路の抗災力と輸送保障力の格段の強化を図る方針が示されている。
●地質条件を重視、ルート補充と道路網充実に注力
交通運輸部担当者によると、今後は、地震多発地帯など複雑な地質構造を有する地域について、地質条件に対する考慮を過去にないレベルにまで引き上げるという。また、復旧方案を選択する際には、現有の地形・地質による崩れや破壊を可能な限り抑え、道路建設と今後の運営に対する信頼性・安全性を最大限高めると同時に、抗災力の向上に努める。
初期計画に示された具体的指針は次の通り。
▽災害後の道路復旧作業では被災地の地質環境の複雑性を、復旧方案・技術基準の選択では科学性および合理性を極めて重視し、山体の崩れを可能な限り軽減する。
▽復旧基準と技術プランの選択、特殊工事のプロセスにおいては、被災地の実情とを結びつけ、的確性を十分に考慮する。例えば、高震度地域にアーチ橋は適さない。
▽技術基準を合理的に把握し、環境条件と社会経済発展に適合しない高レベルの基準は避ける。
このほか、被災地の複雑な地質状況により良く適応し、より長期間の耐久ニーズを満たし、道路網の安全を保証し、被災地の耐震力など突発的な重大自然災害時の交通保障力を強化する目的で、復旧再建計画では以下の具体的方針が示された。
▽ 一部の迂回ルートの補充を適宜考慮し、道路網をいっそう充実させる。
▽ 時機を見計らい、県間で遮断された道路区間および隣接した郷間で遮断された道路を復旧・開通する。
▽ 県城および郷・鎮の迂回ルートを増やし、地域道路網の機動性を向上させる
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