温家宝総理が招集する国務院常務会議は21日、震災救援活動と経済政策について検討。「5月12日に四川省ブン川で発生したマグニチュード8の大地震は人民の生命と財産に甚大な損失をもたらした。震災救援活動はなお多くの困難と問題に直面している」として、次の点を指摘した。
▽重大被災地の道路は開通・保全が困難。奥山には救援物資の輸送や負傷者の搬出が難しい村がある。
▽被災地は環境・衛生条件が悪く、感染症が極めて発生しやすい状況にある。
▽多数のダム・水力発電所・堤防に安全上の危険が存在。地震湖も多くでき、二次災害の危険が高い。
▽食べ物・飲み水・衣服・宿泊先など、大量の被災者の問題が早急な解決を要している。身寄りを失った大量の子ども、高齢者、障害者が、家庭やケアを必要としている。
▽一部の行政末端組織に大きな被害が出ており、正常な社会管理の回復は難しい状況にある。
▽被災地の生産回復と復興は非常に難しい状況にある。
会議はさらに「震災救援活動は依然として一刻の猶予もならぬ瀬戸際にある。引き続き震災救援活動を当面の最重要任務、最緊要任務としなければならない」と強調。次の3点を指示した。
(1)全力で震災救援活動を成し遂げる。行方不明者を引き続き全力で捜索・救出し、重傷者は比較的条件の整った医療機関へ迅速に搬送する。防疫専門チームを増派・拡充し、被災地での防疫作業を強化する。被災者の避難作業をしっかりと行う。被災者に食べ物・衣服・清潔な飲み水・安全な宿泊先を確保する。損壊インフラの応急補修を急ピッチで進める。二次災害による新たな被害を厳重に警戒し、危険なダム・水力発電所・地震湖を重点的に補修する。震災救援活動への資金面の投入を強化するため、中央財政から250億元を拠出する。
(2)生産回復・復興計画を早めに策定し、適切な時期に実施する。国務院の指導の下、早急に専門家を招集し、復興計画とその具体的な実施プランを策定する。現地の地質条件、資源・環境面の負担を十分に考慮し、都市と工業・農業生産の配置、建設基準を確定する。全国の力を挙げて多ルートで復興資金を集める。今年は中央財政から700億元を拠出し、復興基金を創設する。来年、再来年も相応の拠出を継続する。厳格な監督・管理制度を構築し、義援金・義援物資の適切な使用を確保する。被災地の幹部・大衆は自力更生し、生産自救に奮起しなければならない。
(3)穏やかで高めの経済成長を維持する。農業生産を適切に強化し、物価の高騰を抑制し、物価管理を強化し、石炭・電気・石油・輸送の安定供給を確保する。安全な生産を確保し、社会治安を維持するための総合的な施策を強化し、社会の安定を守る。被災地支援の全民節約運動を全国的に展開する。中央国家機関は今年の公費支出を予算比で一律5%抑え、これを震災救援活動に充てる。
「人民網日本語版」2008年5月22日
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