「今回の地震による損失は極めて大きい。観光業の直接損失額はすでに500億元を超えたと思われる」。四川省旅游局の張谷局長は重苦しい口調でこう述べた。現在、四川省の観光組織はすべて、観光客の捜索と救援にあたっている。現時点で地震の犠牲となった中国人観光客は59人。
5月18日11時、張谷局長から得た情報によると、地震発生後に四川省内で避難した観光客は7543人で、目下、四川の被災地区で87名の国内観光客との連絡が途絶えているという。また国外の観光客は基本的にすべて連絡がとれ、安全な状態にあり、1140名の海外観光客がすでに成都もしくは所在地に戻り、そのほかは避難中で、今回避難した海外観光客は計2264名だという。
旅游局は現在、活動の主眼をなお観光客の救助に置くと同時に、情報を把握し指揮部に報告している。四川省の観光組織はすでに全員動員体制で24時間の交替勤務制をとり観光客の捜索、救助、避難の仕事にあたっている。
四川省観光局の張谷局長は「今回の地震による損失は非常に大きい。観光業の直接損害額が500億元を超えたと予測している」と語った。
被災地の観光地区の損失はきわめて大きい。大多数の古建築物が倒壊し、都江堰景勝区の倒壊状況が最も深刻である、世界文化遺産に登録された都江堰の「二王廟」の正殿は倒壊し、唐代詩人李白の故郷である江油市の「清代の鳥居」も倒壊した。九寨溝からは破壊したといういかなる報告も得ていない。
景勝区の修繕作業は救援活動が終わってから、計画する予定だという
四川省は世界自然文化遺産と国家重点景勝地の最も多い省で、都江堰、青城山、剣門蜀道、貢嘎山など9カ所が国家重点景勝区である。高原、山地、峡谷、盆地、丘、平原、河川、湖、温泉、滝、カルスト地区、丹霞地形などさまざまな地形がそろっていて、昔から「風景省」と称えられている。2007年の四川省の観光収入は1217億3100万元に達した。
「北京週報日本語版」2008年5月20日