ブン川県を中心とする半径50キロ内の道路は険しい山間部にあり、損壊が激しい。「止まぬ余震、被災地の地盤の弱さ、作業できる幅の狭さなどから、復旧作業は極めて難しく、難関攻略の段階に置かれている」と交通運輸部の馮正霖部長は言う。「しかも、現場と外部とをつなぐ通常の通信システムもない」。
交通運輸部は、被災状況、必要な機器、補充すべき要員を重点的に把握するため、技術調査チーム5組を4ルートに派遣した。これらが打開されれば、復旧作業は大幅に加速する。
現場の報告によると、都江堰からブン川へは最も難しい段階に差しかかっている。繞バ道路では1万立方メートル以上の土石が路面を圧している。繞バ道路が復旧すれば、作業できる幅はいくらか広くなる。
理県からのルートは最も速く進んでいるが、難易度も非常に高い。高速道路ではなく、山間部の道路が中心だ。道路そのものの条件が悪く、道幅が8.5メートルしかない地点もあり、狭い場所での作業を強いられている。非常に大きな岩石が道を遮るが、被災地では爆破ができず、ブルドーザーのみの作業になるので、深刻な遅れが生じている。
「現在のところ、強力な機械は使えない。十分な機械があるし、十分な人員がいるが、作業にはブルドーザー1台しか使えない。他の機械は現場に運べず、1メートルずつ掘り進めていくしかない」と馮正霖副部長は言う。「4ルートから攻略すると同時に、主力を注ぐべきルートを決定するため、専門家チームが各ルートを徒歩で調査している。調査結果が出次第、決定した優先ルートに力を集中し、ブン川と外部をつなぐ道路を確保する」。
「人民網日本語版」2008年5月15日 |