新華社のウェブサイト「新華網」によると、12日にマグニチュード7.8の地震が発生して以降、ブン川県城との連絡は数十時間にわたり途絶えた。ブン川県城はなぜ「陸の孤島」になったのか?成都軍区震災救援活動前線指揮部の魯平成大佐は、その原因を次のように分析する。
(1)複雑な地形
ブン川は青蔵高原の端に位置し、高い山と深い谷に囲まれている。成都から都江堰を経てブン川県城に通じる国道213号線は大部分が山や河に沿った蛇行路だ。地震によって広範囲にわたり地滑りが起き、橋も道路も寸断された。地上部隊は掘削機などの重機で道を切り開くしかないが、道幅が狭く、土石が厚く堆積しているため、そのスピードは遅い。徒歩で向かう救援部隊も道路から離れて山や河を越えるのみで時間がかかる。
(2)悪天候
川西地区の天候は震災発生後に突然悪化した。都江堰地区では12日夜から雨が降り始め、13日未明に雨足が強まった。どしゃ降りの大雨は救援活動をさらに困難にした。滑りやすい山の道に、救援部隊の移動も困難が増した。成都軍区は12、13の両日にヘリコプターを出動して救援に向かったが、いずれも悪天候に阻まれた。
(3)止まぬ余震
アバ州は歴史的に地震の多い土地で、被災地では現在も余震が続いている。山道は度々落石があり、非常に危険だ。ブン川地区では通信システムが著しく破壊され、もはや通常の通信手段は用をなさないことも、ブン川県城が「陸の孤島」と化した重要な原因の1つだ。
「人民網日本語版」2008年5月14日 |