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七つの政治文書  
中日両政府の交流と協力の強化に関する共同プレス

41.双方は、食料と競合しないとの原則を堅持しつつ、バイオマス燃料の発展について、情報交換及び技術交流を行う。

42.双方は、中国から日本に提供されたトキが順調に繁殖していることを喜ばしく思うとともに、今後もトキ保護及び野生復帰に関する協力を引き続き強化する。

43.中日両国国民の友好的感情を増進するため、中国側は、日本側に一対のパンダを提供し、共同で協力研究を行うことに同意し、日本側はこれに謝意を表明した。

44.双方は、鉱物資源分野に係る対話を継続し、建設的議論を行っていくことを希望するとともに、当該分野における交流と協力をより一層深めるため、年内の双方にとり都合の良い時期に、レアアース交流会議を開催することで共通認識に達した。

45.双方は、知的財産権分野における協力を引き続き強化し、両国の知的財産権交流の既存のワーキング・メカニズムを利用して、知的財産権の立法、執行及び行政審査実務に関する情報交換を行う。双方の企業間で知的財産権の保護及び利用の経験交流を強化する。知的財産人材育成を共同して行い、知的財産権制度の影響力を拡大する。

46. 双方は、日中韓ビジネス環境改善アクション・アジェンダについて、中日間で意見の一致を見たことを歓迎する。また、「貿易・投資関連法律制度の研究交流に関する覚書」が署名されたことを歓迎し、貿易投資法律の交流・協力を強化する。

47.双方は、両国関係部門が「技術貿易の発展と円滑化に関する協力覚書」に署名したことを歓迎する。

48.双方は、両国の関係部門が「中小企業海外事業展開円滑化協力のための覚書」に署名したことを歓迎するとともに、今後、中小企業のビジネス・投資の円滑化を更に推進していく。

49.双方は、両国国民の生命・健康を守るために、協力を一層強化していく。双方は、このたび発生した冷凍加工食品の中毒事案につき、一刻も早い真相究明のため、中日双方で捜査及び協力を一層強化していく。

50. 双方は、これまでの動植物検疫分野における協力を積極的に評価し、双方の協力・交流を一層強化し、存在する技術的問題を適切に解決し、貿易の順調な発展を促進することを希望することで一致した。中国側は、日本産精米の正式な対中輸出を許可し、日本側は、これを歓迎した。日本側は、中国産生鮮かぼちゃの対日輸出を許可し、中国側は、これを歓迎した。

51.双方は、情報通信分野における政策協議を積極的に評価し、情報通信分野における協力を共に促進していくよう努力する。

52.双方は、東京証券取引所の北京事務所の開設等を含め、最近の中日の金融及び金融監督管理分野における協力の強化で得られた成果を積極的に評価し、今後も引き続き当該分野における協力を強化することを表明した。

53.双方は、中日の農林水産分野におけるこれまでの協力を高く評価し、既存のメカニズムを活用してこれを更に推進していく。

54.双方は、観光交流を更に拡大させ、鉄道、物流、海運、航空等の分野における協力を積極的に推進する。

55.双方は、昨年末の官民共同ミッションで得られた成果の基礎に立ち、引き続きがん予防協力に取り組み、中日医学交流を促進し、官民ミッションを派遣して交流を行う。また、双方は、医薬品分野における情報交換の強化等を図っていく。

56.双方は、地球観測・予測の取り組みを加速するとともに、得られたデータや成果の共有を行い全球地球観測システム(GEOSS)の構築に取り組む。 また、双方は、気候変動分野における科学技術研究交流を推進していく。

57.双方は、中日領事協定締結交渉が実質合意に至ったことを歓迎するとともに、早期に署名し、発効のための手続を了するよう努める。

58.双方は、中日刑事共助条約の早期発効のため努力を加速する。

59.双方は、中日犯罪人引渡条約の締結交渉を開始するとともに、その時の状況を踏まえて日中受刑者移送条約の締結交渉についても速やかに開始する。両条約は同時期の署名を目指す。

60.双方は、「化学兵器禁止条約」の規定に基づき、協力を一層強化し、中国における日本の遺棄化学兵器の廃棄をできるだけ早く進める。

61.双方は、アジア経済の持続的かつ安定した成長を実現するために、チェンマイ・イニシアチブのマルチ化やアジア債券市場育成イニシアチブ等、地域財政金融協力に取り組むことが非常に重要であると認識し、この協力を共に推進し、更に大きな進展を得る。

62.日本側は、日朝平壌宣言に従い、核問題、人道問題等の懸案事項を解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を図るとの方針を表明した。双方は、日朝関係が前進することの重要性を確認し、中国側は、必要な協力を行う旨述べた。

63.双方は、本年4月に北京で行われた国連改革に関する局長級協議において、安保理改革を含む国連の問題等につき意見交換を行い、今後とも協議を継続していくことで一致した。

64.双方は、「中華人民共和国と日本国政府との気候変動に関する共同声明」の発表を歓迎した。

65.双方は、昨年11月に北京で行われた第三国援助問題に関する局長級対話において、対外援助に関する経験の共有及び対外援助の分野における協力の可能性を検討した。双方は、引き続き、実務レベルで対話を継続していく。

66.双方は、昨年9月に東京で行われたアフリカ局長級協議において、各々の対アフリカ政策及びアフリカ情勢等について率直な意見交換を行い、可能な協力のため引き続き協議を強化していくことで一致した。また、中国は、日本で本年5月に開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)がアフリカの発展の促進に向けてより大きな成果を収めることへの期待を表明した。

67.双方は、本年4月に北京で行われた中日メコン政策対話において、メコン地域の現状、各々の対メコン地域政策、メコン地域の開発、貿易投資の促進等の問題について幅広い議論を行ったことを歓迎した。

68.双方は、昨年5月に東京で行われた日中軍縮・不拡散協議において、最近の国際軍縮、不拡散の分野における主要な問題について幅広い意見交換を行った。双方は、引き続き協議を行っていく。

69.双方は、平等と相互尊重の基礎の上に、人権問題について対話を行い、国際人権分野における対話と協力を進めることで一致した。

70.双方は、現在、世界経済が多くの新たな課題と困難に直面しており、ドーハ・ラウンドを年内に成功裡に妥結させることが各国の共通利益に合致し、多角的貿易体制の強化及び世界経済の安定と成長の維持に資すると認識した。双方は、ドーハ・ラウンドが広範かつバランスのとれた合意に達するよう推進し、その目標を実現するために引き続き協力していく。

                                  2008年5月7日 東京

「日本国外務省ウェブサイト」より2008年5月9日

 

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