李纓監督のドキュメンタリー映画『靖国』が5月3日、東京の映画館「渋谷シネ・アミューズ」で上映された。写真は、上映が終わり映画館を出る観客。
日本の5月3日は61回目の憲法記念日。日本に滞在する中国人監督の李纓氏は、10年にわたってこの『靖国』を撮影した。そして様々な曲折を経て一般公開されることになった。映画を見た多くの日本人は、「日本人には撮ることのできない優れた作品」と評価する。
63歳の松岡緑さんは、「映画はとてもすばらしく、日本人はもっと歴史を知るべき」と話す。この映画が「反日」という理由で上映が危ぶまれたことに対しては、「『反日』というより『反戦』。反対する人は映画を見てから発言するべき」という意見だ。44歳の飯高淳一さんは、作品は客観的に撮影されており、映画から「反日」は感じられず、「日本のメディアもこのような番組を作るべき」と指摘する。
当日は朝から雨だったが、「渋谷シネ・アミューズ」など2つの映画館には大勢の人が詰め掛け満席に。上映中、右翼団体の妨害はなかった。
『靖国』は、靖国神社の「靖国刀」を鋳造する刀匠へのインタビューや、2005年8月15日に靖国神社で起こった様々な事件を記録し、また第二次世界大戦中の「靖国精神」を振り返ることによって、日本社会の戦争や歴史に対する複雑な気持ちを映し出している。
「渋谷シネ・アミューズ」では5月10日まで、その後は東京、大阪など約20の映画館で上映されることになっている。
「チャイナネット」2008年5月4日 |