写真は「ラチュンワ」のグループ行動である。伝昭大法会(祈願大法会)の期間、各地の荘園からくり出した「ラチュンワ」といわれる農奴は、古代の武将の長衣を着て、長い矛、短剣などを兵器として、古代の武士に扮した。
ラサの伝昭大法会(チベット語では「モンランチェンボ」といわれる)の期間、一部の農奴が扮した「スムチュンワ」は古代の甲冑を着て、チョカン寺の周囲を巡視して行き来し、忠誠心をもって宗教を守ることを示した。「ラチュンワ」は元代(1206-1368)の蒙古族の騎兵をまねたもの。17世紀の中葉、ゲル派のリーダー達は青海の蒙古族の首領グシハンの力を借りて、武力でガマ王朝を覆した。グシハンはゲル派に対する支持を示すために、毎年の伝昭大法会の期間にはいずれも完全武装された将兵を派遣し、実弾を込めた銃を持って僧侶たちの安全と伝昭大法会の開催を守った。(写真・陳宗烈)