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雪積もった高原の風  
ランセン(かつての奴僕)互助グループ(1963年に撮影)

 

1961年に、チベットの農民たちは生産を発展させるため、次から次に互助グループを結成した。しかし、ネドン県サンガ村の11戸の「ランセン」(かつての奴僕)は互助グループに入れてもらえなかった。どうして彼らの加入を歓迎する人がいないのか?理由は彼らがあまりにも貧しすぎたことにあった。以前、「ランセン」はウンシ(荘園)の領主の家の「奴僕」で、彼らは使用人として馬くろうになったり、ウシやヒツジを放牧したり、機織りをしたり、掃除や洗濯や雑務をしたりし、農繁期には力仕事、骨の折れる仕事を分担したが、農作業の仕方を知らなかった。民主改革以後、土地と家屋を分けてもらったが、生活はやはり貧しく、また耕作用のウシも、農機具もなき、種、食糧さえ十分持っていなかった。村民たちは「自由意思で結び付いて」互助グループを作る時、「家柄のバランス」を考え、一部の人は彼らの互助グループ加入の申請に対し懸念を抱き、彼らが互助グループの「重荷」となることを心配した。そこで、仲間に入れてもらえなかった「ランセン」たちは「捨て子」のようなお気分に浸っていた。「ランセン」のチャムバさんは、「走れる人、飛べる人はいずれも互助グループに加入したが、これまで馬小屋に寝ていた人だけが仲間はずれにされた」とため息をついた。しかし、彼の妻のツェリンラムさん(左1)は自分で物事を考える女性で、彼女はチャムバに気にしないことよとチャムバさんを力づけ、「ランセン」たちが自分たちでグループを作ればと言い、「一家一戸では難しいが、団結して助け合えば力がつくようになり、農作業ができなければそれを習えばよいし、一生懸命に働きさえすれば、必ず作物を上手に栽培し、幸せな暮らしを送ることができる」と言った。彼女の励ましとリードのもとで、サンガ村では2つ目の互助グループ――「ランセン互助グループ」ができた。彼らはまじめに野良仕事の仕方を学び、ほとんどすべての野良仕事のやり方を身につけた。3年間の刻苦奮闘を経て、これらの「ランセン」たちはついに農業と牧畜業の両方で豊作を収め、自分たちの力に頼って貧困を抜け出し、衣食満ち足りた暮らしができるようになった。のちにこの「ランセン互助グループ」はチベット自治区に先進グループと評定され、「百万の解放された農奴のすばらしい手本」と高く評価された。あのねばり強く、自信に満ちた女性のツェリンラムさんはさらに光栄にも全国農業模範労働者になった。(写真・陳宗烈)

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