しかし今日のチベットでは、広大なチベット族の人たちは漢民族と同じように法律の定めた権利を平等に享有することができるだけでなく、民族区域自治制度という特殊な権利を持っている。チベット族の人々は自分の言語、文字を使用、発展させる自由があるだけでなく、大学に入って教育を受け、修士、博士になった人もいる。国がチベットの文化遺産の保護に巨資を投入したため、チベット人民の宗教信仰は保護され、伝統的風習・習慣も継承されるようになった。
統計によると、数十年にわたった建設を経て、チベットは封建農奴制社会から現代的文明社会に躍進し、広大なるチベット族人民は社会の主人公となった。昨年、チベットの農牧民の一人当たり収入は2788元で、前年より14.5%、2002年より83.8%増え、全国の平均水準を7ポイント上回り、5年連続で2桁増を保っている。
喜饒尼瑪副校長の論述は北京人権フォーラムで多くの外国の人権専門家から認められた。インド・ニューデリー政策選択研究センター主任は「昨年、1週間にわたってチベットを遊覧したが、チベットの発展が速く、インフラ建設もよく、人々は自分の生活レベルに満足していることをこの目で見た」と述べ、「一部の西側国家が『チベットの人権問題』を口実に中国を非難する目的は中国内政に干渉することだ」と指摘した。
ロシア人民友誼大学国際法教学研究室主任のアパシイ氏は「現代社会では、人権問題の実質は人々に裕福な生活を送らせることだ。チベットの人権を改善したいならば、チベットの人々の生活レベルを高めなければならない」と指摘。
同氏はまた、「チベットの事務は中国の内部事務であり、チベットの人たちがどんな生活を選ぶかはチベットの人たちが自分で決めること。チベットは数千年の歴史があり、チベットの歴史を知らない人はチベットを語る権利は全くない」との考えを示した。
米国コロンビア大学国際関係学院のカルベーラ氏は「現在、世界の人権問題における論争はほとんどが無知あるいは情報交流の不足によってもたらされたものだ。チベット問題について中国の人権を非難する人の大半はチベットの過去と現在を知らないため、偏った見方を持つようになった」と指摘。
同氏はチベットに行ったことはないが、このほど新疆を訪ね、「新疆はインフラ施設がよく、自動車道路も発達し、町も活気が溢れている。中国政府が新疆を建設するために大量の資金と人力・物資を投入したことが見て取れた。私の調べたところでは、チベットも同じように変わっており、人々は現代的な生活を送っているようだ」と述べた。
インド「ヒンズー」紙のラム編集長は長期にわたって調査した結果、「大量の資源を280万人(チベット族の人口。中国総人口の0.21%)の生活改善のために用いる中国のような大国は少ない」との結論を出し、「工業、サービス業、教育の発展を加速し、農業、牧畜・養殖業の現代化を実現し、就業の機会をつくり、貧困を全面的になくし、環境保護計画を立て、地区の言語、文化、宗教信仰を尊重し、憲法によってチベット族人民自治権を保障することを通じて、チベットは必ず全面的発展を実現することになるだろう」と指摘した。
写真 第1回「北京人権フォーラム」が21日、北京で開幕し、32の国と国際機構からの人権専門家40人が参加した。フォーラムのテーマは「発展、安全と人権」
「北京週報日本語版」2008年4月25日
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