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無知な「チベット問題調整官」

 

21日付「ワシントンポスト」は、ポーラ・ドブリアンスキー米国務次官(民主およびグローバル問題担当)の寄稿を掲載した。ドブリアンスキー氏は「チベットの前進への道」と題するこの寄稿の文末で、その肩書をわざわざ「米国政府チベット問題特別調整官」と明記している。

まず、この肩書自体に非常に問題がある。一般的な常識として、調整官たるもの係争双方の認可が必要だ。だがドブリアンスキー氏のこの肩書は、第三者たる米国政府の一方的な願望であり、外部からの押しつけの産物であり、中国政府は彼女のこの自作多情な肩書を承認したことはない。

第2に、もし調整官であるなら、係争双方に対して超脱的で不偏不党の公正な立場を取るべきだ。だがドブリアンスキー氏は一方の声のみに耳を傾け、一方の言い分のみを信じているだけでなく、公然と一方に肩入れし、もう一方を非難しており、公正さなど微塵もない。

第3に、調整官たるもの担当問題への深い理解と相当な研究が必須であり、一知半解や聞きかじりで揚げ足取りにかまけ長弁舌を振るうのでは、専門家の物笑いになるだけだ。ドブリアンスキー氏はこうした失笑ものの過ちを犯しているのである。まず、西蔵(チベット)問題に対する彼女の理解について話そう。西側メディア数社の歪曲報道と米国公館からの事実と異なるブリーフィングのみを頼りに、「平和的な抗議」と位置づけ、かつ中国に釈放を要求する。これがもし悪意によるものでないとしたら、余りにもいい加減である。国内外の多数のカメラが記録したのは、明らかに「チベット独立」分子が商店を焼き、学校に突入し、自動車を破壊し、無辜の市民を殺し、斬りつけるシーンだった。こうしたあからさまな暴行が、なんと「平和的な抗議」になるとは!

また、今回の暴力事件の原因は完全に、小数の「チベット独立」分子がダライ集団の教唆の下、オリンピックの機に乗じ、中国分裂・西蔵独立の挙に及んだことにある。これは西側メディアでさえ否定していない。それなのにドブリアンスキー氏は寄稿で「中国がチベットの人々の宗教、文化、その他の自由を長年抑圧してきた」結果などとしている。目を開けながらでたらめを言っているということではないか!西蔵に行ったことがある、または西蔵に少しでも興味がある人なら皆、西蔵の各寺院が人々で賑わい、読経が朗々と流れており、西蔵人民の宗教の自由が政府に妨害されたことなどないということを知っている。中国中央政府は数度にわたり巨額を投じて西蔵の寺院を修繕し、文化財を保護し、古典籍を整理した。これは誰の目にも明白な事実だ。ドブリアンスキー氏がなぜこれを見て見ぬふりするのか知らないが、まさかこれが、いわゆる「調整官」の西蔵に対する理解だとでもいうのか?

ドブリアンスキー氏や米議会はダライ・ラマを「平和の人」に祭り上げ、西蔵の自治を要求するのみで独立は主張していないと認め、しかも彼は暴力に反対し、北京五輪を支持しているとまで強弁している。これまでに暴き出された多くの鉄の事実は、ダライ・ラマの発言と行動が違うことをとっくに証明している。彼は聴衆を前に盛んにきれい事を口にする一方、その裏では暴力を画策している。ダライ・ラマは「世界最大の偽善者」といっても過言ではない。ドブリアンスキー氏が07年5月にブリュッセルで開かれた第5回「チベット支援団体国際会議」に出席したことを示す記録がある。まさにこの会議で「チベット独立」組織は「今後15カ月間、北京五輪を行動の主要な標的とする」「戦略計画」および「行動計画」を採択したのである。しかも「チベット独立」活動組織の行動指揮部は米国務省のあるワシントンに置かれているのである。まさかこの会議出席歴のある「米国政府チベット問題特別調整官」が、ダライ集団による北京五輪破壊活動を少しも知らなかったとでも言うのか?それでいて「北京五輪支持」を称すとは、欺いているのは自分なのか?それとも他人なのか?

「人民網日本語版」2008年4月23日

 

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