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論点  
中国と日本の醤文化を比べると

日本は「創新」 中国は「創造」

中国と日本の「醤」の発展史を分析すると、両国がともに「醤」を「創造」し、「創新」(創造・革新)してきたことが分かります。しかし詳しく比較してみると、その違いが見えてきます。それは中国が「創造」に長けていて、「豆豉」や味噌、醤油、麹、肉醤(ししびしお)、野菜の漬物などを創り出しました。その中には、「創新」されたものもありますが、日本に比べると、明らかに少ないのです。

このような違いは、中日の食の習慣や自然環境、思考方法と無関係ではありません。例えば中華民族は、土地が広く、物産が豊富であるうえに、文化や歴史が長いため、マクロ的に思考し、「創造」に長けています。それにひきかえ日本民族は、ミクロ的思考を長け、職人気質で、外来文化を吸収・改造し、「創新」することが得意です。例えば味噌汁、納豆、寿司、味噌漬けなどです。しかし中国に比べると、「創造」は少ないのです。

「醤」の効用と比較

中日両国とも、「醤」の栄養や治療効果を重視しています。しかし「醤」の効用に関する数多くの資料を分析してみると、中国は「醤」の栄養よりも治療効果をもっと重視し、日本は治療効果よりも栄養を重視していることが分かります。

古代中国の人々は「醤」を食物としてだけでなく、漢方薬とも見なしてきました。中国は漢の時代から、「豆醤(豆類でつくった「醤」)」が医薬として使われ始めました。李時珍の著した『本草綱目』には、「豆豉」は食欲を増進し、食物を消化し、発汗させ、喘息をおさめるなどと記されています。

中国人は料理を作るとき、健康により良いように、生薬をその中に入れます。また時には、さまざまな漢方薬を混ぜた袋を料理といっしょに煮ることもあります。そうすると、特に良い香りがすると同時に、治療効果もかなり出てきます。

しかし日本の『食品衛生法』は、食品に治療効果を書くことを禁じています。そのため日本人は、治療効果より栄養価を強調しています。日本人は「醤」の化学成分を詳しく分析したうえで、その栄養価や保健機能、治療効果を探求しています。

日本の民間では「医者に金を使うより、味噌屋に金を使うのがいい」という言い方があるそうです。これこそ「醤」の栄養価と保健機能を語った言葉です。

日本人は「醤」から味噌汁を創り出しました。味噌汁は日本の家庭に不可欠な料理です。その特徴は、さっぱりした味で、脂肪と糖分が低く、栄養が豊富であり、しかも食欲をそそります。味噌汁がおいしいかどうかは主婦の腕前を見る基準になっています。

このように、中国と日本の「醤」の文化は、共通点もあれば相違点もあることがわかります。中日双方はお互いに長所をとり短所を補い、共同で研究し、開発することができれば、きっと両国の人々に、その恩恵を及ぼすことができるでしょう。

「人民中国インターネット版」2008年4月22日

 

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