商務部は20日、日本の二階俊博経済産業相が21日に北京入りし、2日間の予定で訪中することを明らかにした。訪問は薄煕来商務部長の招きに応じたもの。商務部によると、二階経産相は今回の訪問で、二国間の経済貿易協力などについて中国側と意見を交換する。北京の日刊紙「新京報」が報じた。
二階経産相は17日、東京で行なわれた記者会見で、訪中期間中に薄部長ら中国側の要人と会談すると表明。両国間の懸案となっている東中国海の天然ガス田開発など、複数の問題について幅広く討論する意向を示した。また、省エネルギーと環境保護に関する「中日省エネ環境保護協力フォーラム」の具体事項を協議するとした。
二階経産相の訪問について、外交学院国際関係研究所の周永生教授は、「意義は重要」と指摘する。二階経産相の訪問は、昨年11月の北側一雄国土交通相に続く日本の現役閣僚の訪問であり、昨年10月の小泉純一郎首相による5度目の靖国神社参拝以降、初の自民党閣僚の訪中となる。
二階経産相は東中国海の天然ガス田開発問題について、重大な論争のある海域における日本企業の石油・天然ガス採掘は認めない、との考えを示している。また、交渉により対立点を解決することを主張している。日本政府が今回、二階経産相を派遣することについて、周教授は「小泉氏は靖国神社参拝の問題で態度を硬化させているが、柔軟な面もある。これは中国との緊張した関係の緩和を模索したいという日本政府の強い要望を示すもので、日本当局の現実的な考えを表している」と述べる。
周教授は一方で、「ただし、中日間の根本的な困難が解決されない情況下では、二階氏の訪問を高く評価しすぎることもできない」と指摘する。
「人民網日本語版」2006年2月21日 |