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中国を透視する―中国・一問一答  
問 統計で明らかになったように、新生児の性別比の偏りが重大な社会問題となっているが、こうした傾向は長期にわたり実施してきた計画出産政策と関係があるのか。こうした状況になった原因は何か。政府は今後どのように応対していくのか。

 新生児の性別比の偏りの問題は、計画出産政策とある程度関係がある。しかし、それは性別比の偏りを一定の程度刺激しただけであり、計画出産政策によるものだとは必ずしもいえない。必然的なつながりはないのである。

だが、これは早急に解決しなければならない問題だ。統計によると、現在、新生児は男児の方が多く、比率は119対100で、正常値の106対100よりかなり偏っている。こうした状況になった原因はいろいろあるが、1つは、中国は封建的な伝統のある国であり、千百年以来、庶民とくに農民は代々血統を継承し、老後のために息子を産む伝統があり、男尊女卑の考え方が一部の地域で根強いものである。もう1つは、中国は農業大国であり、農村の生産力の発展水準は低く、社会保障システムもまだ健全化されていないため、多くの農村が労働力を必要としており、男性はこの面である程度望まれている。また、科学技術の発展で、超音波やその他の技術で胎児の性別を鑑定したり、性別選択のために中絶したりすることもあり、全国範囲で新生児の性別比が不均衡になった。

こうした偏りを解決するために、次のような総合的措置を講じているところだ。まず、男女平等の考え方をさらに身につけさせ、性別差別の問題を解決する。次に、農村部に社会保障制度と新しいタイプの医療制度を完備させる。子供が1人または女の子2人がいる満60歳の計画出産をした夫婦に対しては、1人につき毎年600元以上の奨励補助金を支給して老後の生計を維持させることで、女の子を生む家庭の生活に影響が出ないようにする。

また、医学的に必要でない胎児の性別鑑定については厳しい罰則を科すほか、比率の均衡を確保するため、政府は法的手段を通じて、違法な鑑定や医学上必要のない中絶を厳しく取り締まることにしている。全国人民代表大会常務委員会は刑法に「国の規定に違反し、他人に医学的に必要でない胎児性別鑑定を行って性別を選択し、中絶させた結果、情状が重大な場合は刑事責任を追究される」との条項を盛り込んだ。

東方の文化圏では、厳しい計画出産政策を実施していないその他の国でも程度の差こそあれ、性別の偏りの問題は存在しており、徹底的にこの問題を解決するのは確かに難しい。そのため、10~15年かけて、農村の家庭が古い伝統から抜け出すよう促すとともに、胎児の性別鑑定という違法行為を根本的に禁止して、性別比率をほぼ正常にしていくつもりだ。

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