日本の作家の石川好氏が中国を訪れた回数は50回。今回は、日本青少年友好使者代表団高中生団の団長として、石川県、滋賀県、愛知県の高校生代表140人と共に、3月10日から重慶、永川を訪問した。
資料写真:石川好氏
石川氏は以前、秋田公立工芸美術短期大学学長、2007年には「中日文化スポーツ交流年」の企画委員長を務めた。現在は21世紀委員会委員として、力を尽くし中日両国の友好を促進する一人だ。
石川氏は、中日青少年友好交流年の開幕にあたり「チャイナネット」のインタビューに応じ、重慶で目にした中日青少年交流の様子や、自らの考えを語ってくれた。その中で石川氏が何度も口にしたのが、「驚き」という言葉だ。
見事なプログラム
中日両国の高校生、フォークダンスで交流
石川氏は今までもこういう交流イベントに多く参加している。2年前、秋田公立工芸美術短期大学の学長を務めていた時は、中国から来た高校生を接待し、日本と米国の学生の交流にも参加した。それでも重慶の見事な接待とプログラムには驚いたと言う。
日本の高校生たちはそれぞれ分かれて、中国の高校生と一緒に数学、理科、中国語、英語の授業を受けた。その中でも石川氏にとって最も印象深かったのが、英語の授業でのお芝居だ。そして「中国の高校生は日本の高校生より上手だった」のだそうだ。
そのほかにも、中日両国の生徒が2人でキャンパスを1時間回り、紙を持って漢字を書いたり英語でコミュニケーションした。またフォークダンスをし、家庭を訪問したりするなど、内容はとても豊富で、「実に見事なプログラムでした」と石川氏は何度も繰り返す。
熱烈な交流ぶり
わずか3日間の滞在だったが、何人もの日本の高校生が、重慶に住みたい、帰りたくないと涙したという。特に永川中学では、日本の高校生が大変「モテた」。日本人の高校生は55人。中国の学生も同じ数だけ選ばれるのだが、「550人の申し込みがあり、交流ができない中国の高校生が、どうして自分は入れないのかと腹を立てた」という話もある。
そしてこんな面白い話も。日本の男子高校生の中に木村拓哉に似た学生がいて、彼の周りはいつも中国人の女子学生が並んでいたのだそうだ。
学校の国際化
重慶外国語学校の国際化にも驚いたという石川氏。この学校で日本語を勉強している高校生の中の18人が立命館大学に留学している。また留学している韓国人は10人、ドイツ人の教師もいた。重慶という中国の内陸を想像していた石川好氏は、まさにその国際化に驚いたようだ。
中日青少年交流は日本の社会にも影響を与える
重慶の見事な接待とプログラムに驚いた石川氏は、「中国人の高校生の勉強の熱心さやカリキュラムのあり方も含めて、日本の生徒や先生方はショックを受けたと思います」と話す。
石川氏は、青少年の交流が日本社会にも影響を与えると考えている。こんな話しがある。ある中国からの高校生を受け入れる日本の家族は、「中国の生徒は行儀が悪いだろう」と思っていた。しかし実際にホームステイをすると、自分の息子よりも礼儀正しかったというのだ。
今回は日本側から千人の青少年が訪中したが、今後中国側からは何千人かの青少年が訪日することになっている。中日青少年の交流を通して、相手の国への理解を深め心の距離を縮めることは、中日両国の戦略的互恵関係の構築に重要な意味を持っているだろう。
「チャイナネット」2008年3月17日 |