富裕層の減税で格差拡大?
中国青年報社会調査センターと新浪網ニュースセンターが先週共同で実施したオンライン調査(回答者1879人)によると、回答者のうち「富裕層への優先的減税」を支持する人はわずか3.9%にとどまり、64.0%が「個人所得税の課税対象額下限を引き上げ、中所得層が物価上昇に対応できるようにすることの方が急務」との見方を示した。
個人所得税の課税対象額下限引き上げに賛成する人が主に心配するのは、富裕層への減税が貧富の格差を一層拡大させるのではないかということだ。ある資料によると、2006年、中国では所得配分の不平等さをはかる指標のジニ係数が4.96に達し、中国は所得配分が非常に不平等な国となった。北京師範大学の鐘偉教授の研究によると、大陸部の富裕層300万人の資産は、農民9億人の2年分の収入に相当するという。
05年以来、中国は個人所得税の課税対象額下限を800元から1600元へ、さらに2千元へと2度にわたり引き上げた。だがこれで満足している人は少なく、ある学者は課税対象額下限は再び調整される可能性があるとの見方を示す。
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