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中国を透視する―中国・一問一答  
問 ある海外のメディアは、「中国が開発中の衛星ナビゲーションシステム『北斗』は世界を精確にカバーし、精確な攻撃能力を大幅に強化できる」と指摘している。これは事実か。このシステムを構築すれば、主にどんな分野に用いるつもりか。

 米国の全地球衛星測位システムには24個の衛星があるのに対し、中国にすでにある北斗衛星ナビゲーションネットワークは単なる初級システムにすぎず、地球との相対位置が変わらない軌道上にある3個の人工衛星(2個は運行状態にあるが、1個は待機状態にある)に基づいたものだ。末端ユーザーに経度と緯度を提供するだけで、高度のデータは提供できないため、別個に地上ステーションを設けて高度を推算しなければならない。これでは全地球測位システムにある軍事測位のような精度は全く達成できない。

衛星ナビゲーションシステムは宇宙の重要な基盤施設であり、人類に極めて大きな社会的、経済的効果をもたらした。中国は発展途上国として、広大な領土と海域を擁しており、1980年代に最初の全地球衛星測位受信機を導入して以来、衛星ナビゲーションの応用は急速に進み、この分野の応用で大国となったものの、応用の大半は米国の全地球測位システムを基礎にしたものだ。社会と経済が急速に発展するにつれ、独自のシステムを持つ必要が出てきた。これが衛星ナビゲーションシステム「北斗」を構築する目的である。

そのため、00年から実験衛星を3個打ち上げ、自主知的財産権を持つ、自主開発した第1世代の衛星ナビゲーションシステムが構築された。米国の全地球測位システムは完成した当初から国防省の国防戦略として位置づけられたが、中国のシステムはその民用性と精度に人的制限は加えられていない。

これを基礎に、中国は「北斗」システムの完備に力を入れているところだ。このシステムは5個の静止軌道衛星と30個の非静止軌道衛星からなる。07年2月3日、運搬ロケット「長征3号甲」は4個目のナビゲーションシステム「北斗」実験衛星の打ち上げに成功した。この打ち上げによって、試験的システム性能と信頼性は一段と向上し、交通運輸や気象、石油、海洋、森林防火、災害予報、通信、公安、その他の特殊な分野に高効率の測位サービスを提供することができるだろう。

中国独自の知的財産権を持つ衛星ナビゲーションシステム「北斗」は、素晴らしい経済・社会的効果を上げている。予測によると、08年にシステムの利用者は30万、直接的な経済価値は35億元に達し、ナビゲーション産業の20%を占め、それによってもたらされる関連する産業価値は数百億元に達するという。10年には100億元を超え、関連産業ではその5~10倍にのぼるといわれる。

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