第11期全国人民代表大会(全人代)第1回会議の記者会見が12日行われ、商務部の陳徳銘部長が対外経済・貿易や国内の市場情勢などについて記者の質問に応えた。主な内容は次の通り。
――今年2月、中国の輸出の伸びが明らかに低下した一方、輸入の伸びは上昇した。これは中国の対外貿易情勢の転換を示すものではないか。
私個人の見方としては、今年の対外輸出は引き続き安定的に成長する。2月に輸出の伸びが低下し、しかも大幅に低下したのには、いくつかの要因がある。第一に春節という要因がある。第二に国際情勢という要因がある。米国の低所得者向け(サブプライム)ローンの焦げ付き問題の影響を受けて、米国経済が大幅に減退し、米国の消費支出も減少した。中国の対米輸出をみると、今年1~2月の増加率はわずか0.4%で、2月の対欧州連合(EU)輸出の増加率も1%だった。第三に政策的要因がある。中国は昨年、一連の対外貿易調整政策を相次ぎ打ち出し、これらの政策効果が今年になり徐々に効果を現している。このほかに人民元の上昇、原材料価格の高騰、人件費の高騰、環境保護コストの上昇といった要因もある。これらの要因が今年の輸出に、特に2月の輸出に影響を与えた可能性がある。
輸入の伸びの上昇についていうと、輸入額の伸びと輸入量の伸びとが完全に対応しているわけではない。今年の輸入の伸びは、大部分を価格の伸びに負っている。1~2月の主要輸入製品5品目(原油、製品油、鉄鉱石、大豆、食用油)をみると、価格の伸びはいずれも前年同期を60%以上上回っており、5品目の価格上昇が輸入増加率を約12ポイント引き上げた。
「人民網日本語版」2008年3月13日 |