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中国を透視する―中国・一問一答  
問 これまでの外貨準備高リストが示すように、1979年以前は10億ドルを超えることは1度もなかった。しかし、現在は1兆ドルに達して、世界1位となっているが、この巨額の外貨準備という資源をどのように利用するつもりか。

 1979年まで、外貨準備高は10億ドルを超えたことはなかった。しかし、改革開放政策が始まって、経済と貿易が持続的かつ急速に成長するにつれ、外貨準備高も急激に増加し、96年に初めて1000億ドルを突破した。01年末には2000億ドルを超え、06年末に至って1兆663億ドルに達し、日本を抜いて世界で外貨準備高の最も多い国となった。

外貨準備高はその国の財産の蓄積と総合国力を反映したもので、発展途上国として、中国が1兆ドルを超える外貨準備高を持ったというのは、国際的に十分な支払能力があることを意味しており、ある程度、世界に十分影響を及ぼす経済力のあることを示している。しかし、これほど高額の外貨準備高を手にし、一体それをいかに管理し、使用するかは、中国にとって新たな難題であるのは確かだ。

中国が外貨準備高を使用するルートや方式をいかに模索し、開拓するかに、世界はずっと注目してきた。外貨準備高の70%はドルであり、ドル安によって外貨準備高が一定の影響を受けたことから、過去数年間に、その一部のドル資産を減らし、韓国ウォンやその他の通貨分を増やすことにした。これは外国為替の安全を考慮したもので、卵はいつも1つのかごに置いておくわけにはいかないものだ。でなければ、経済変動が生じた場合、中国人民は巨大な損失を被るだけでなく、国際金融投資家も損失を受けることになる。しかし、言うまでもないが、外貨準備高の構成に対しては重要な調整を行う必要はない。

このほか、外国為替の管理面では、企業と個人の外貨保有や用途に関する規制を一段と緩和し、個人が小口の外貨両替を簡単にできるようにするため、専業の通貨関連企業を通じた両替業務を試験的に実施することにしている。同時に、銀行の金融商品の刷新に向けてさらに柔軟な政策環境を整えるため、外国為替市場の発展を速め、人民元対外貨の先物取引と、国内での本金無しの人民元先渡し商品の導入も検討していくつもりだ。

同時に今、国家外国為替投資公司の設立を計画しているところである。法律に基づいて外国為替業務を取り扱い、有償で利用し、監督・管理の下で通貨価値の維持・増大を図る機関だ。中国の海外投資の歴史はまだ短く、経験も浅い。06年末時点で、金融業を除く海外投資はわずか733億ドルであり、先進国に比べれば微々たるものだ。そのため、企業の海外での直接投資、とくに重要な産業のM&Aについては、銀行や保険、証券会社の投資範囲と規模をさらに拡大していくことにしている。

また、工業技術基盤の整備を加速するためにさらに、先進国から大量の先端技術や設備を輸入するほか、関連する工場や開発機構を直接買収することも必要だ。要するに、中国が外貨を利用して投資できる、または投資すべき分野は非常に幅広く、利用形態も多種多様になるだろう。

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