水・空気・山野・土壤・海洋などの自然環境が,自然界固有の回復能力をこえて,悪影響のある,または有害なすべてのものの汚染によって起こる汚染である。この汚染を大別すると,人為汚染と天然汚染の2種類となる。このうち人為汚染は,人類の経済活動の結果としておこるもので,最近とくに都市の人口集中と産業活動が主因で,人災といえる。もう一方の環境汚染は,排水・排ガス・廃棄物・エネルギー・熱などから生ずる。汚染には永久的汚染と一時的汚染の2種類がある。また汚染範囲の大小でこれを分げると,局地汚染と広域汚染の二つになる。
自然環境の破壊や悲惨な公害を繰り返さないため,また環境問題の根本的な解決のためには,すでにおこった公害を除去するとともに,公害が再び発生しないため,環境汚染を未然に防止していく対策の確立である。 |