答 ここ数年来、ソフトウェア産業は国の諸政策の支援の下で急成長の傾向にあり、産業の構造や配置が急速に調整されて、製品の種類も絶えず増え続け、輸出も着実に増加して電子情報産業全体の急成長を促す重要な力となってきた。統計によると、現在までのところ、ソフトウェア産業拠点は11カ所、国家ソフトウェア輸出拠点は6カ所、国家クラスの重点ソフトウェアメーカー172社が設立されており、産業の配置から見ればほぼ整備されたと言えるだろう。06年の売上高は前年同期比で23%増えている。輸出額は01年の7億5000万ドルから05年には35億9000万ドルまで増えており、年平均伸び率は約50%だ。なかでも埋込み式のソフトウェアは主要な輸出製品となっており、輸出額は28億7000万ドルに達した。輸出市場は主に日本や米国、ヨーロッパ、東南アジアなどに集中している。
ソフトウェア製品輸出の主要な特徴は、以下の通りである。
1.6大ソフトウェア産業輸出拠点が輸出体となり、企業は国際市場を開拓する経験を絶えず積んでいるほか、技術の研究開発能力や品質管理水準も向上し続けている。同時にソフトウェア企業27社がCMMI(能力成熟度モデル)レベル5の国際認定を取得しており、製品の輸出の急速な発展がさらに促進された。
2.自主知的財産権を持つソフトウェア製品の輸出が新たな成長ポイントとなっている。例えば、広州中望龍騰科学技術のCADソフトウェアセット、方正漢字植字処理システム、用友の企業管理ソフトウェアはいずれも自主知的財産権を持つ輸出製品の代表格である。
3.ソフトウェアのアウトソーシング・サービスが急速に伸び、シェアも絶えず拡大しつつある。主に日本市場向けのものだったのが急速に欧米市場に転じており、しかもさらに拡大の傾向にある。05年のアウトソーシング・サービス収入は1億7000万ドルに達し、前年同期比で60%増え、ソフトウェア輸出全体に占める比率は01年の0.9%から05年に3.8ポイント増えて4.7%まで上昇した。
今後5年間は、世界のソフトウェアと情報サービスのアウトソーシング市場がたえず拡大していく重要な時期にあり、中国がこの面で発展を加速し、輸出を拡大するチャンスでもある。中国は市場を主導に、企業を主体にして、ソフトウェア産業の国際化水準を大々的に高めていくことにしている。その発展目標は、市場ニーズを主導にし、市場価値の最大化を目標にし、幅広いソフトウェア企業や在来産業の企業、情報製品メーカー、インターネット価値増大サービス企業、科学研究機関が共同で参与して資源を共有し、優位性のある相互補足を目指す、しかも中国の特色を持つソフトウェア産業チェーンを築くことで、内外市場のニーズをほぼ満たすとともに、国際ソフトウェア産業で極めて大きな影響力のある産業大国になることである。 |