温家宝総理は第11期全国人民代表大会(全人代)第1回会議で5日、政府活動報告を行い、物価高騰を防止するために今年講じる9つの措置を明らかにした。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
温総理は「物価水準の高騰の防止は今年のマクロ調整の重大任務だ。有効供給の増加と不合理な需要の抑制の両面から効果的な措置を講じなければならない」と強調、次の9措置を挙げた。
(1)穀物・食用油・肉類など基本的な生活必需品や品薄商品を中心に生産を大幅に強化し、生産発展支援策を真剣に実施し、生産・流通・販売の連携を確保する。
(2)工業用穀物と穀物輸出を厳しく抑制する。トウモロコシの工業用加工の盲目的な拡張を断固阻止し、規則違反の事業は建設中でも中断させる。
(3)備蓄体制の整備を加速し、備蓄調節・輸出入調節方式を改善・整備し、国内での不足が深刻な消費財の輸入を適切に増やす。
(4)政府価格調整の時期と程度をしっかりと捉え、調整を要する資源性製品の価格と公共サービス料金も厳しく抑制し、次から次への物価上昇を防止する。
(5)大口農産物・未加工製品の需給状況と価格変動への監視制度を整備し、市場供給と価格変動への緊急対策をしっかりと行う。
(6)市場と価格への監視を強化し、教育費・医療費・農業生産資材価格・農業関連料金への監査を強化する。談合値上げ、買い占め、物価吊り上げなどの法律や規則に違反した行為を法により取り締まる。
(7)低所得層への支援策を改善・実施する。特に生活困難者と貧困家庭の学生への補助金を増加し、基本的な生活水準が物価上昇により下がらないようにする。
(8)農業を重点に生産資材価格の高騰を抑制する。
(9)「米袋」省長責任制と「野菜籠」市長責任制の実施を堅持する。物価は人民の生活に密接に関わる問題であり、各級政府は市場物価の安定をさらに重要な位置に据えなければならない。現在、国の穀物庫には余裕があり、主要な工業消費財は供給が需要を上回っている。適切に指導を強化し、各政策を真剣に実行に移しさえすれば、市場供給と価格の基本的な安定を必ず確保することができる。
「人民網日本語版」2008年3月5日
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