国務院の温家宝総理は5日、第11期全国人民代表大会第1回会議で政府活動報告を行い、「都市と農村をカバーする社会保障システムを建設・改善し、人々の将来に対する心配を取り除かなければならない」と述べた。中央財政は今年、社会保障システムの建設を加速するため、昨年より458億元多い2762億元を投じる計画だ。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
温総理は、社会保障システムの建設・改善のために必要な措置として、次の各措置を挙げた。
(1)各種社会保険の対象者の拡大と基金の徴収を確保していく。農村出身の出稼ぎ労働者や非公有制組織で働く労働者、都市の非正規雇用者の社会保険制度への参加を拡大する
(2)保険制度改革を推進する。社会調達と個人負担の結びついた従業員基本年金制度を改善し、年金制度の個人保険口座の試行を拡大する。省クラスの社会保険基金調達の足取りを速め、社会保険加入地の全国統一の移転方法を制定する。企業の年金制度を規範化・発展させる。
(3)各種の措置を取って社会保障基金の充実をはかる。基金の監督管理を強化し、基金の安全と価値の維持・拡大を実現する。
(4)社会援助システムを整備する。都市住民の最低生活保障制度を改善し、経済成長や物価水準に見合った援助基準を調整するメカニズムを構築する。
臨時援助制度を整備する。災害防止・災害救助の活動を強化する。
※社会保障基金は、政府が社会保障制度を実施するために設立する基金で、それぞれの目的に利用される社会保険基金、社会救済基金、社会福祉基金を服務。
「人民網日本語版」2008年3月5日
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