政治協商会議第11期全国委員会第1回会議の委員リストは、5年に1度の委員の入れ替えを受け、中国の政治舞台に立つ登場人物の変化を表すものとなっている。「中国新聞網」が伝えた。
(1)新委員
政協会議第11期全国委員会の委員は総勢2237人。そのうち半数以上(55%)の1232人が新しい委員だ。新委員の割合は前回の入れ替え時より5ポイント多い。
(2)高級将校
今年は人民解放軍から70人近くの委員が選ばれた。所属は中国共産党、科学技術界、青年聯合会、文芸界などさまざま。特別招請を受けた委員が多いのが特徴で、特別招請を受けた委員166人のうち50人余りが高級将校。7大軍区と武装警察のセカンドポストにある多くの将校が招請された。
(3)民間企業家
経済力の拡大は自ずと政治的要求の増加につながる。今年は100人以上の民間企業の経営者が全国政協委員となり、財産が100億元を超える大資産家も少なくない。代表格は中国資産家ランキングのトップとなったこともある玖竜紙業の張茵主席、世茂集団の許栄茂董事長、蘇寧電器集団の張近東董事長ら。民間企業家は中国の新たな政治勢力として台頭しつつある。
(4)旧指導者の後代
国家の建設に大きな貢献をした革命世代の指導者の後代が両会に参加することは、中国の慣例となっている。今年の全国政協委員では、旧指導者の子供や孫らの世代交代が注目を受けた。周恩来のめいの周秉建氏が姉の周秉徳氏を継ぎ、毛沢東の孫の毛新宇氏は母の邵華氏を継いだ。鄧小平の息子の鄧朴方氏はこれまで社会福利・社会保障界からの委員だったが、今期は中国共産党からの委員となる。また陳毅の息子の陳昊蘇氏、胡躍邦の息子の胡徳平氏、万里氏の息子の万季飛氏、李先念の娘の李小林氏、李鵬氏の娘の李小琳氏が新たに政治政協委員となった。
(5)宇宙開発関係者
有人宇宙船「神舟」シリーズや月探査衛星「嫦娥(じょうが)一号」の打ち上げ成功など、中国の宇宙開発事業はめざましい発展をとげている。今年の全国政協委員には多くの宇宙開発関係者が選ばれ、中国航天科技集団と航天科工集団は多くの委員を輩出した。今期の委員となった宇宙開発関係者20人余りの中には、神舟プロジェクトの総設計師の戚発ジン(車へんに刃)氏や嫦娥プロジェクトの総指揮を務めた欒恩傑氏など以前からの委員のほか、嫦娥一号のシステム総指揮と総設計を兼務した葉培建氏やキャリアロケット「長征三号甲」の総設計師を務めた姜傑氏ら新顔も並んだ。
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