答 国有企業は国有経済の媒体であり、国有経済の抑制力は最終的には国有企業の実力に表れている。そのため、比較的強い国際競争力を備えた大企業、大企業グループを育成することが、国有資本の調整と国有企業再編の主要な目標だ。
中国には今のところ世界クラスの投資・研究開発・営業センターはなく、多くの大型国有企業は国際産業チェーンの中で末端製造の位置に置かれており、主に末端製造業や廉価な労働力、高い資源消費に依存して生産高を増やし、極めて少ない利益を得ている。また、現在の国家間の競争は最終的には多国籍企業間の競争に表れており、こうした多国籍企業の効率が高いのは、その重要な1点として、国を超えての資源配置にある。中央企業を調整し、再編しなければ、われわれは国有経済の抑制力を強めることはできず、より円滑に国際市場競争に参与することはできない。
今回の中央企業の調整と再編の重点は、国有資本を軍需産業や電力網・電力、石油・石油化学、電信、石炭、民間航空、水上運輸の七大業種、それに設備製造や自動車、電子情報、建築、鉄鋼などの業種で重要な主力企業に集中することで、国有企業のこれらの分野での抑制力を増強することにある。主要な目標は、国有資本の国の安全と国民経済の命脈にかかわる重要な業種と重要な分野へのさらなる集中と、競争で優位性を備えた業種と将来に主導的な産業となる可能性のある分野への集中と、比較的強い国際競争力を備えた大企業、大企業グループへの集中と、中央企業の重要な業種への集中とを一段と推し進め、自主的知的財産権と著名ブランド、比較的強い国際競争力とを備えた優位性のある企業の育成を加速することだ。10年までに、国家国有資産監督管理委員会が出資者の職責を履行して調整、再編する中央企業は80~100社にのぼる。 |