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中国を透視する―中国・一問一答  
問 07年3月に開かれた全国人民代表大会(全人代)第5回会議で、国務院の温家宝総理は中国経済の発展理念を「急速かつ良質」から「良質かつ急速」に改めた。この転換は中国にとって何を意味するのか。今後の経済発展の面ではどんな調整を行うのか。

 温家宝総理は全人代第5回会議で行った「政府活動報告」で、「経済の良質かつ急速な発展指導方針」を提起した。過去の「急速かつ良質」の表現と比べると、「良質」と「急速」という文字を前後に調整したものに過ぎないようだが、むしろ中国経済の発展理念の一大転換が反映されている。これは中国が経済活動指導方針で科学的発展観を具体的に示す必要性をより重視していることの表れである。それだけでなく、経済と社会の全面的な協調と持続可能な発展という目標を達成するために、発展の質的向上をより重視していることを意味している。

90年代初め、社会主義市場経済を建設して以降、中国には経済の「急速かつ良質」な発展を促進するとの言い方があったが、長年の習慣から「急速」は常に「良質」の前に置かれてきた。「急速」はこの数年来、すでに中国経済の発展の顕著な特徴となっている。90年から06年にかけて、経済成長率は平均9.6%以上に達し、経済総量の世界に占める順位も90年の11位から06年には4位に上昇した。

しかし、中国もこうした「粗放型」経済の急成長方式に重い代価を払うことになった。なかでもエネルギー資源の高消費やそれによってもたらされた環境汚染と生態環境の破壊は、すでに中国の経済と社会の調和の取れた発展を制約する際立った問題となっている。これらの問題と矛盾は、発展の過程においては避けられない要因ではあるが、われわれがこれまでの発展の中で「急速」を過度に強調し、常に「良質」を無視してきたこと関係がある。こうした矛盾や問題を解決するには、考え方を調整する必要があり、つまり以前は発展速度を過度に強調してきたが、これを経済発展の効率がよい、経済成長の質が高い、省エネと消費削減の効果がよい、環境保護の成果が大きい、大衆により多くの実益をもたらすことを重視する方向へと変えていく必要がある。「良質」を先に置いた「良質かつ急速」は今後、中国経済の発展をけん引する基本的考え方となるだろう。

もちろん、経済発展の「良質」を強調することは、「急速」は要らないということではなく、持続的で安定した「急速」を実現するためなのである。過去数年における中国経済の持続的な急成長も、「良質」を求めるための条件を整えるためだった。そのため、われわれが時機を逸することなく、経済発展が「急速かつ急速」から「良質かつ急速」への転換を実現してはじめて、速度と質、効率との相互協調、消費と投資、輸出との相互協調、人口と資源、環境との相互協調を実現し、社会発展の促進と民生の問題の解決をさらに促進することで、中国の経済発展を新たな段階へと推し進めることができるのである。

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