唐家セン国務委員は6月24日、遼寧省興城市で日本の村山富市元首相と友好的会見を行った。2人は共に、同日開催された、「葫蘆島在留日本人100万人送還」(第2次世界大戦後、中国東北地方に残された日本の民間人のために中国が行った帰国支援事業)を記念する60周年式典に参加、今回の会見が実現した。25日には、「葫蘆島在留日本人100万人送還60周年回顧・中日関係展望フォーラム」にそろって参加、講演することになっている。
唐国務委員は、会見の席で次のように述べた。
われわれが在留日本人送還60周年という歴史的区切りと共に記念することは、われわれの平和を大切にする心、戦争反対の心、中日友好促進への決意と信念の表れであり、現在の情勢の中で持つ意味は大きい。中国政府は中日関係をとても重視しており、誠意を持って両国民の友好保持に力を入れている。両国の平和共存、世々代々の友好、互恵協力、共同発展に向けて、中国は日本側と共に努力していきたい。村山氏が1995年に発表した「村山談話」では、過去と未来に責任を持つ心が体現されており、これは最後まできっちりと実行されるべきだ。日本が中国と歩調を合わせ、両国間の政治的傷害をできるだけ早くに排除し、中日関係が正常発展の軌道に戻るよう動いてくれることを、われわれは望んでいる。
村山元首相は次のように述べた。
多くの人にとって、60年前の在留日本人帰国支援事業は、いまだにほとんど知られていない歴史の一部だ。戦争終結の1年後、中国国民は戦争の傷も癒えないうちに日本人に対し立派な人道的精神を示した。私の感激の気持ちは言葉に表せない。日中双方が本日、記念行事を開催したことは、人々に正確な歴史を伝え、日中関係を改善・発展させるということから、その意義は大きい。胡錦濤国家主席は先に中日関係の改善と発展に関する主張を発表し、これに日本の日中友好派は感銘を受けた。われわれは今後も日中友好のために、たゆまぬ努力を続けていきたい。
「人民網日本語版」 2006年6月25日
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