曲阜は中国山東省の西南部に位置し、総面積は895.93平方キロ、人口は65万人。現在12の郷鎮を管轄し、漢族のほか、回族、満州族、蒙古族など14の少数民族が居住している。
2500年ほど前、偉大な思想家、教育家であった孔子はここで誕生した。商代(B.C.17世紀頃~B.C.11世紀)は奄国といい、周代(B.C11世紀~B.C.8世紀)には魯国の都となった。孔という姓の人口がおよそ五分の一を占めるこの県クラスの都市は、「東方の聖城(聖なる町)」と呼ばれ尊ばれている。ここは古来より文化が発達し、知名人が輩出した町で、初めて「中国歴史文化名城」に選ばれた町でもある。孔子廟、孔府、孔林は「三孔」と呼ばれ、 北京の故宮、河北省承徳の避暑山荘と並んで、中国古代3大建築群の一つだ。1994年に「三孔」は世界文化遺産に指定された。豊富な文化の蓄積のおかげで、「三孔」以外にも魯国の古城、明の古城、顔廟、周公廟、少昊陵など「重量級」の文化財に恵まれている。
石炭の埋蔵量は約10億トンで、農産物では水稲やアンズが有名。また、同市内で生産される「孔府家酒」は90年代から、全国的なヒット商品になった。
毎年9月26日から10月10日までの孔子生誕の日の前後には「曲阜国際孔子文化祭」が催される。
「北京週報日本語版」2007年12月27日 |