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中日関係についての見解  
福田首相に中日関係改善の期待 専門家が語る

国務院の温家宝総理は20日、シンガポールで日本の福田康夫首相と会談した。これを受けて中国と日本の専門家が、首脳会談の意義とこれからの中日関係について語った。上海社会科学院日本研究センターの王少普・主任は、福田首相の就任後初めての中日首脳会談は、これからの中日関係発展にとって好ましいスタートになったと見ている。日本の元国連大使・谷口誠氏も福田首相に日中関係改善の期待を表明した。「新聞晨報」が伝えた。

▽会談は両国首脳の相手国訪問に向けた足がかり

王少普・主任は今回の会談で重要な点を3つ挙げた。

まず、中日間の戦略的互恵関係をより発展させるための多くの重要議題の決定が行われたこと。北京でまもなく中日経済ハイレベル対話の第1回会議を開くことや、中日和平友好条約締結30周年の記念・交流活動を来年展開することなどが話し合われた。

次に、福田首相の訪中と胡錦濤国家主席の訪日に向けた下準備が行われたこと。中日両国関係のいっそうの発展は、両国首脳の相手国訪問によって推進されなければならない。昨年10月の安倍首相による「氷を破る旅」と今年4月の温総理による「氷を解かす旅」は中日関係発展の扉を開いた。両国は「戦略的互恵関係」に新しい内実を添えるためにいっそうの努力が求められる。

第三に、福田首相の対中政策を示す初の外交舞台ともいえるこの会談で、新内閣のアジア外交と対中政策について理解する材料が中国側に与えられたこと。福田氏は首相就任後、日米関係を保持すると同時に、アジア諸国との関係を積極的に発展させていく方針を示しており、中日関係のいっそうの改善に有利な条件となると見られている。

また王主任は、同日行われた中日韓首脳会談で実質の伴った8つの共通認識が3カ国首脳によって提出されたことに着目。中日韓の東アジア分野での協力強化は、中日関係の発展に良好な外的環境を与えると評価している。

▽中日関係は日本の政局の影響受ける

上海社会科学院日本研究センターの王少普・主任は、中日関係は現在、発展のチャンスを迎えているが、日本国内の政局の影響を受けて変化する可能性があるとの認識を示した。

福田内閣の運命を握る新テロ対策特別措置法案の問題がまだ解決されていない。自民党は、議員数で有利にある衆議院では新テロ特措法の可決に成功したが、なお、民主党の抑える参議院を通過させる必要がある。民主党は、日本の海外派兵を認めるテロ特措法への明確な反対を表明しているため、両党の妥協は難しい状況だ。自民党としては、参議院の決定に対する衆議院の否決権を利用して法案を強行採決させることは可能だが、その場合、野党による問責決議に遭うリスクを避けられない。

王主任は、福田首相の対米政策と対アジア政策は開始されたものの、その行動はさまざまな要素によって牽制(けんせい)されており、首相としても控え目に事を運ばざるを得ない状態だと見ている。

「福田首相は就任後、前内閣の掲げた『価値観外交』を引っ込めた。日中関係の発展にとって福田内閣は有利な条件だ」。日本の元国連大使・谷口誠氏は、上海で中日関係について講演した際、福田内閣による中日関係推進に期待を示し、福田内閣のアジア外交政策を解説した。

▽「価値観外交」からのシフトを歓迎

アジア諸国の歴史・文化・伝統はそれぞれで、価値観が拠って立つ環境はとても複雑だ。そのような状況下では、一つの価値観を持ち出して他国に承認を求めるより、それぞれの国の特性を尊重し、交流と協力を図っていくことが望ましい。福田首相が提起している東アジア共同体構築の考え方はまさにこの一例だ。

中日トップが昨年10月に提起した中日の戦略的互恵関係の構築という目標は、非常にはっきりしており、人々を奮起させるものだった。それに対し、安倍内閣が外交政策として掲げた「価値観外交」と「自由と繁栄の弧」という概念はあまりにあいまいで不確かだった。インドやオーストラリア、ニュージーランドはみな東アジアの協力相手となることができる。イデオロギーでいちいち区別する必要はない。

中日関係は戦略的互恵関係の構築という目標を掲げているが、政治的な協力のための環境はまだ十分に育まれていない。両国は経済、環境保護、民間交流などの分野で協力を強化し、政治関係のいっそうの改善を進める動力とすべきだ。

「人民網日本語版」2007年11月21日

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