「私たち一家はずっとラーベイ氏に感謝しています。当時、彼が庇護してくれなかったなら、私たち一家53人はみんな活きて来られなかったでしょう!」
南京大虐殺の生存者穆喜福さん(右)と妻の李世珍さん(左)
12月7日午前、私は南京市の南湖南苑新村に住む生存者、穆喜福氏を訪問。彼はドイツのジョン・ラーベイ氏の家で難を免れた。70年前に日本軍が南京を侵攻した際、広州路4号に住んでいた。広州路2、6、8、10号はいずれもラーベイ家とつながっており、この一帯は国際安全ゾーンであったため、一家はラーベイ家に身を隠した。穆氏はこう当時を振り返った。「当時、ラーベイ家の屋根には大きなドイツの国旗、恐らく普通の国旗より数十倍も大きな国旗が掲げられていて、屋根全体を覆っていました。空から見れば、とくに目に入ります。日本軍機は低空に急降下して爆撃していましたが、あの国旗があったので、何度来ても爆撃することはなく、そこは安全でしたし、そのうち日本軍は来ようとはしませんでした。12月13日です。みんながラーベイ家に駆け込んだ、その夜のことですが、街全体に銃声が轟き、助けを求める声、泣き叫ぶ声が聞こえ、みんな恐怖のなかで一夜を明かしました。翌日の朝、外は平穏でした。外に出てみると、唖然としました。道路でも、川でも、横になったり、立っていたりするのはみんな死体でした。そのあと、避難してくる人が増えて、600人余りになり、みんなラーベイ家の庭で押し合いへし合いでした。ラーベイ氏はすごく忙しかったのでしょう、ひげだらけの顔でした」
「北京週報日本語版」2007年12月10日 |