侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(南京大虐殺記念館)の館長で、中国抗戦史学会の副会長を務める朱成山氏は06年9月24日、南京学界と民間は「平和な南京」という概念を打ち出し、南京を平和都市とすべく尽力していくと語った。中国新聞社が伝えた。
朱館長は次のように説明する。
私たちは地域での平和教育に力を入れ、大学でも平和討論を実施し、平和を考える集会や活動を行っている。私たちは南京を国際平和都市にしようと考えており、この責任は非常に大きい。実は「平和な南京」構想は日中協会の白西紳一郎理事長が提案したもので、理事長は「南京の長い歴史の中で、1937年の南京大虐殺は最も痛ましい出来事だった。南京は平和な社会の構築に尽力し、平和な南京という概念を打ち出し、南京を世界平和の中心都市にしていかなければならない」と語っていた――。
平和文化の構築は南京が発展する上での特徴となりつつある。南京国際平和研究所、南京大学平和研究センターなどの組織が設立され、「平和南京ネット」が開通するなど、平和研究と普及のための新しいプラットフォームが構築された。南京出版社からは「平和文化全書」が出版された。南京国際平和集会、南京国際平和法会も実施された。平和を見守る巡回を行い、平和な地域社会を建設するための活動を実施。これらにより南京市民の平和理念が高められただけでなく、平和を愛する心と南京という都市の建設の熱意に火をつけた。
朱館長は、平和な南京を建設するという理念は、現時点では学界と市民だけが抱いているものだが、政府によって「平和な南京」建設が打ち出されるように努力していると語った。
「人民網日本語版」 |