中国近海の総合調査に関する中期事業会議が先日招集され、渤海の生態環境問題が重要なテーマとして取り上げられた。国家海洋環境監測センターの李培英副主任は、渤海が現在直面する主要な生態環境問題として次の3点を挙げる。
(1)生態環境用水の減少。海河、ラン河、黄河、遼河などの大河から流入する淡水の量が減少している。
(2)最大課題は依然として汚染問題。周辺地区を含めた開発の進行に伴い、汚染源は増える一方だ。
(3)良好な海岸と砂浜の減少。遼東湾、黄河デルタ、河北などには湿地が多いが、人為的・自然的要因により、近年その面積が大幅に縮小している。遼河河口にいたっては過去20年間で湿地が60~70%減少、黄河デルタでは3分の1以上の湿地が損なわれている。
国家発展改革委員会の提唱の下、国家海洋局・国家環境保護総局など多部門が策定に加わった「渤海環境保護全体計画」は来年4月、全国人民代表大会に上程される。
「人民網日本語版」2007年12月3日 |