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本誌報道  
日本の友人、南京大虐殺の生存者の話を聞く

今年は南京大虐殺事件70周年に当たる。このほど、中国、日本、米国、ドイツからの数十人の学者が南京に集まって「南京の記憶」と題する国際学術会議を開き、南京大虐殺の生存者の辛い記憶に耳を傾け、戦争を反省し、平和を呼びかけた。

南京師範大学南京大虐殺研究センターの主任である張連紅教授は、「南京大虐殺の悲劇の発生からすでに70年が過ぎ去ったが、われわれはまだ戦争の傷の影から出ておらず、人類も過去の悲劇の中から十分な教訓を汲み取っていないようだ。この会議を通じて、われわれはどのように過去の戦争の悲劇に直面するのか、どのように新たな災禍の発生を食い止めるのかをめぐって皆さんに考えていただきたいと思っている」と語った。          

今回の会議の席上、2人の南京大虐殺の生存者が苦痛な思いで当時の大災禍の悲惨な体験を語った。1937年12月の大虐殺が発生した時、わずか9歳だった常志強さんは両親、姉、4人の弟と逃亡する途中だった。そこへ狂気の形相の日本兵が突然現れ、残酷にも彼の6人の親族を殺した。母親は息を引き取る直前まで、わずか2歳の弟に懸命に乳を飲ませていた。

大虐殺事件の生存者である張秀紅さんは数年来、過去の悲惨な記憶に触れたくなかったが、会議の当日、悪夢のような1幕を思い出した彼女はとめどなく涙を流しながら次のように語った。

「当時私は12歳で、日本人を避けるため、我々一家はアシの茂みの中に10数日間身を隠していた。戻ったあとで、家の周りの地面に亡くなった人が大勢倒れているのを目にした。家に着くと、日本人が私を引きずって行こうとしたが、おじいさんが“お願いです。まだ幼い子供です。この子を傷つけないで”と懇願した。でも、日本兵は話を聞いてくれず、結局銃剣でおじいさんを突き殺した……」

参加者たちは二人の生存者の話を聞き、心を打たれた。日本の学者、村川治彦氏は、「この会議に参加した目的は二つ。第1に中日両国の平和と友好のためであり、第2に生存者の苦痛の声を自分の耳で聞きたかったからだ。中国を侵略した日本軍は南京の人民に深刻な災禍をもたらし、甚だ大きな罪を犯した。帰国後、耳にした生存者の体験を日本国民に伝え、ますます多くの日本人に南京大虐殺の真相を知らせたいと思っている」と話した。

40数年来150数回も訪中してきた日本の友人、津村喬さんは、「南京大虐殺事件からすでに70年が過ぎ去ったが、今日、生存者の訴えを耳にする機会を得て、身をもって体験したように感じている。日中両国が長期にわたって友好的に付き合っていこうとすれば、表面や口先だけで終わってはだめで、原点に立ち返り、基礎を固める仕事をより多くしっかりと進める必要があると思っている。われわれは必ず、常に大虐殺事件の悲劇を振りかえって、これを反省し、歴史の悲劇を繰り返さないようにしなければならない」と語った。

写真は松崗環女史を団長とする「銘心会」訪中団と「神戸・南京をむすぶ会」第10回訪中団の一行が南京大虐殺被害者の記念碑を訪れ、被害者を悼み、世界の平和を祈った

「北京週報日本語版」2007年11月30日

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