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中国を透視する―中国・一問一答  
問 商業賄賂は一部業界では、「潜在的なルール」とか「中国経済の特色の1つ」になっている。実際はどうなのか。この問題にどう対処するつもりか。どのようにして、商業賄賂の蔓延を食い止めるのか。

 調査によると、商業賄賂は確かに蔓延しており、正常な市場競争秩序を著しく損ね、中国の経済、社会生活で大きな公害となっている。そのため、政府は06年に商業賄賂撲滅を腐敗防止活動の重点に置き、3つの面から特別活動を行ってきた。

第1は、ビジネスモラルや市場ルールに違反して、公平な競争に影響を及ぼす不当な取引を自ら調査し自ら改めたことだ。政府はプロジェクトの実施、土地の譲渡、所有権の取引、医薬品の買付・販売、政府の買付、資源の開発・販売などの分野での商業賄賂を重点にする同時に、銀行信用融資、先物株式、保険、出版・発行、スポーツ、電信、電力、品質検査、環境保護など49の業界主管(監督・管理)当局、関連機関と約260万社の企業、事業体は自ら調査し自ら改める活動を展開した。

第2に、法に基づいて、法律・法規に違反して金品あるいはその他の利益を受けた商業賄賂事件を摘発したことだ。これは商業賄賂を撲滅するうえで重要であり、政府の活動が人びとの信用を得る重要な措置でもある。統計によると、06年12月現在、商業賄賂事件は全国で1万7084件摘発されている。そのうち3912件が国家公務員関連で、とくに政府機関と関係職員とかかわりのある重大な事件を摘発しており、違反者を数多く一掃し、職権で私利を図り、役人と企業が結託し、職権と金銭で取引する行為を厳しく取り締まった。

第3に、自ら調査し自ら改める活動や、商業賄賂事件の摘発の過程で明らかになった深層的な問題に対応して、法制度システムをさらに完備し、長期的に効果ある防止メカニズムの構築を速めたことだ。同時に、政府は行政の審査・認可、財政、税收、投資、価格、金融、国有資産監督管理、医療・衛生、薬品生産流通体制、独占業種の改革を推し進め、業界組織が内規や基準を制定することで、企業などの会員の行為を規制したことから、社会信用システムの構築が速まり、商業賄賂に反対する社会気風が整った。

商業賄賂は世界各国に程度の差こそあれ存在しており、これは普遍的な問題だ。市場経済の下、とくに市場経済が発達せず、市場経済体制が完備されていない状況の中に腐敗を生む土壤がある。現在、中国は体制転換、構造調整の段階にあり、社会変革のプロセスが速まり、市場経済体制が確立されたものの、まだ完備されてはいない。そのため、商業賄賂が存在する土壌を一気に根本から取り除くのは難しい。この問題の解決には長い時間がかかるだろう。しかし、商業賄賂の撲滅はすでに腐敗防止システムに盛り込まれており、表面化した問題とその根本をなす問題とを同時に解決し、総合的に取り組むことで、賄賂を生む土壤と条件は徐々に消えて、蔓延も効果的に食い止められるだろう。

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