中国初の月探査衛星「嫦娥一号」が月軌道に乗るのは10数日後だが、搭載された科学観測器の一部は25日午後7時の段階ですでに作動を開始している。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
記者は中国科学院国家天文台に設置された地上アプリケーションシステムで、嫦娥1号が搭載する高エネルギー粒子観測器と科学観測器データ管理システムに、職員が作動開始指令を出すところを確認した。高エネルギー粒子観測器は地球と月の間の4万~40万キロの宇宙空間の環境を観測でき、こうしたデータの分析は、宇宙空間を飛行する衛星と宇宙船にとって重要な価値を持つ。
嫦娥一号にはCCD3Dカメラ、レーザー高度計、X線分光計、ガンマ線分光計、干渉イメージング分光計、マイクロ波観測器、高エネルギー粒子観測器、太陽風粒子観測器など、科学目標を達成するための8種類の観測器が搭載されている。
地上アプリケーションシステムの責任者・李春来氏は、観測機器の故障防止のために数多くの安全措置を講じたと紹介する。宇宙空間で故障が発生した場合も緊急対応が可能で、重要な部品や回路にはバックアップも用意されており、指令により作動させることができるという。
「人民網日本語版」2007年10月26日 |