中国共産党第17回全国代表大会の政治報告には、初めて「より多くの人々が財産性収入を有するよう条件を作りだす」と提起され、代表たちの注目を集めている。「財産性収入」とは何か。その中にはどんな内容が含まれるのか。この「住民所得」の統計にかかわる専門用語について、新華社記者が国家統計局関係部門の専門家に聞いた。
国家統計局都市司住民処の陳小竜処長によると、中国住民の財産性収入の増加には大きな潜在力があるという。国民経済の急速な発展にともなって投資ルートが広がり、大衆の財産が増え、住民の財産性収入はここ数年急速に伸びている。2007年にはこのスピードがさらに加速化する見通しだ。「財産性収入の急速な上昇は全般的な趨勢になるだろう」と同処長は指摘した。
「財産性収入」とは、一般的に家庭が保有する動産(銀行預金、有価証券など)、不動産(家屋、車、土地、所蔵品など)から得る収入を意味する。その中には、財産使用権の譲渡によって獲得した利息、賃貸料、特許収入、さらに資産運営によって獲得した配当金収入、財産の値上がりなど価値の上昇による収益なども含まれる。
陳処長によると、現在、統計でよく使われる「一人当たり可処分所得」は4つの要素から成り、それらは比率の大きい順に、賃金性収入(賃金など)、移転性収入(養老年金など)、経営性収入(商売による収入など)、財産性収入である。「一人当たり可処分所得」の中で主なものは約70%を占める「賃金性収入」で、「財産性収入」の比率はわずか2%程度にすぎない。
推計によると、2006年、中国大陸部の都市部住民の一人当たり財産性収入は240元余り。「基数は小さいが、発展の潜在力は大きい」と語る陳処長は、「最近2年間のデータでは、2005年は前年比19.7%増、2006年は前年比26.5%増だ」と言う。
「北京週報日本語版」2007年10月18日 |