中国都市計画協会の趙宝江会長は29日、内蒙古自治区鄂爾多斯(オルドス)市で開かれた「国際生態衛生大会2007」で、都市と農村の深刻な水質汚染の現状を受け、中国政府が数十億元を投じて、重大科学技術プロジェクト「水質汚染抑制・管理」を全面始動する方針であることを明らかにした。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
趙会長は「中国は現在、都市化の加速発展の時期にある。多くの都市と農村で、水環境管理のインフラ整備が発展上の必要に大幅に後れを取っている。飲料水の安全性にも問題が多く、水質汚染は悪化傾向が続いている」と指摘した。
2005年末時点で、汚水処理施設のない都市は全国になお278都市ある。うち人口50万人以上の大都市は8都市。建制鎮(鎮政府の所在地)は5000カ所、集鎮(郷政府の所在地)は2万カ所に汚水処理施設がなく、全人口の半分以上の生活汚水が処理されていない。
趙会長は中国の水質汚染が深刻で、短期解決も難しい主な原因として▽社会・経済の発展と水質汚染対策の不調和▽工業の産業構造・配置の非合理性▽監督能力の低さ▽基準を満たさない工業廃水の排出▽村・鎮における無秩序な排出▽流域汚染対策の系統性のなさ――などを挙げた。
「人民網日本語版」2007年8月30日 |